8 / 10

第8話

 また佑哉と離れたくなくて。  繋ぎ止めておきたくて。  俺の身体を使ってでも引き止めておきたかった。  佑哉は気遣いの出来る人だから、きっと俺の身体のことを気遣ってくれて離れようとしてくれてたのは百も承知で。  でも。  また声だけになってしまう関係に戻りたくない気持ちの方が勝ってしまって。  セカイとヤクトに戻りたくなくて。  気遣ってくれた佑哉を俺は引き止めた。  佑哉とのキスは気持ちいい。  なんも考えらんなくなるくらい気持ちいい。  気持ちよすぎて頭がぼーっとする。  あ。  キスしたまんま、佑哉がベッドに這い上がってきた。  ベッドに上がって、俺に覆い被さってくる。  そんな佑哉が愛しくて、俺は背中に手を回した。  キスはまだまだ続いてて。  俺は舌が痺れかけてる。  そんな俺の上着を剥ぎながら、口内を蹂躙される。  器用なヤツやでほんま。  歯裏をなぞられたり。  舌を吸われたりして。  俺は佑哉に翻弄されていく。  キス、気持ちいい。  でも流石に長ない??  いや気持ちええねんけど。  こないにされたら俺、おれぇ……ッ! 「んっふぅ、んぅ、ンン…んぅゥゥゥ〜〜……ッッ!!」  身体が大きく跳ねて言うことを聞かない。  俺。キスだけで、イッてもうたぁ……。  唇が離れてく。  やや、糸引いてる。 「ふふ、とろとろの太栄さん、可愛いですよ」  男に可愛いって言われても、いつもなら悔しいだけなのに。  佑哉にだけは、むしろ言われたくて。  嬉しくなる。  佑哉の前でだけは可愛い俺でいたい気もする。  こんな俺、変なんかな?    佑哉の右手に身体をまさぐられる。 「あ…っん…」  それが気持ちよくて。  身体がビクビクと小さく反応してしまう。  ゾクゾクする。  気持ちいい。  もっと、もっと触ってほしい。 「佑哉、ゆうやぁ……」 「ん?なんですか?太栄さん」  なんか自分で言うのん恥ずいな。  もっと触ってって。 「うぅ……」 「ふふ。目は口ほどにものを言いますよね」  う、バレとる。  あ。  佑哉の手が。  俺の乳首に……。 「っひぅ…ん…ッ」  カリッて引っ掻かれて、それがすごくヨくて。  思わず大きな声出てもうた。  あっ、もうひとつの方も摘まれ……。 「んに…っ」  両方とも弄られて。 「ふぁ、あっ…はぅ……」  声、抑えられへん。  佑哉に弄られると、すぐおかしくなってまう。  あっ、あかん、そこ……! 「んぅ、あっ、あんぅ、やや、そこばっか……」 「乳首の先っぽカリカリしてます。太栄さんこれめちゃんこ弱いですよね?」 「せ、やけどぉ…っ!そないにされたら、おれ、おれぇ、やや、アカンって!ゆうやぁ、堪忍してぇェェ……ッ!」  カリカリ……。 「ふあぁァァァぁあん」  コリコリ……。 「ひぅううぅぅゥんッ」  やだ。  また、キちゃううぅ……ッ! 「ひゃああァァ〜〜……ッッんんッッ!!」  イッちゃったぁ……。 「はい、よくイケました。可愛い、太栄さん」  佑哉のイケボが耳元で囁かれる。 「〜〜〜〜……ッッ!!」  ビクビクビクンッッ!! 「え?」 「……っ…ぁ……ッ」  おれ。  ゆうやの声でイッちゃったぁ。  おれ。  ヘンになってもうたんかなぁ? 「ゆ、ぅやぁ……俺、おれぇ、ヘンになってもうたぁ…っ!?」 「……!!……ちょ、太栄さん、なんすかそのセリフ。俺の理性返してくださいよ」 「へ…?」  身体はまだ微弱に痙攣しっぱなしで。  佑哉は、まだ乳首を弄っとる。 「やや、佑哉、イッたバッカやからぁ、ソコもうややぁァァっ」 「可愛いですよ太栄さん。すっごく可愛いです」 「ひううぅぅゥゥ〜〜……ッッ!!」  腰が、跳ね続ける。 「イクのもうややぁ……っ」 「まだまだ……これからですよ」  まだまだ。  これから。  俺、何回イカされんねやろか? 「あ…っん…」  乳首が佑哉に舐められる。  ぬるぬるして、気持ちいい。  それになんか、赤ちゃんみたいで。  可愛いなんて言うたら怒るやろか。 「んっふ…ぅ、んあ…っ…ん、んん…ッ」  ぺろぺろされて。  ちゅうちゅう吸われて。  時折り優しく噛まれる。 「は、あぁ…」  あ。佑哉の手が。  下に、降りてきて。 「んはあぁ……っっ」  ズボン越しに股間をさすられる。  乳首と股間同時に弄られて。 「は、あぁ、はうぅ、やや、ゆ、やぁ、も、堪忍やぁ…っ」  止まらない。  また。  イク。  俺の精液もう出えへんぞ……。 「気持ちいいですか?……太栄さん」 「うん…、気持ちええよ…?せやけど俺ばっかイッてんのズルない?」 「そんな事ないですよ。俺太栄さんにはもっと気持ちよくなってもらいたいですから」  もっとって……。  俺、死ぬんとちゃうか?  これが腹上死ってやつか──ってアホか。  俺も佑哉のこと気持ちよくしたいのにな。  あ。  せや。 「なあ佑哉。お願いがあんねんけど」 「なんですか?」 「俺、佑哉の舐めたい。舐めてもええか?」 「ぶ……ッッ!!」  あ。  佑哉が吹き出した。 「いやいや、なんてこと言ってんですか」 「佑哉は俺のこといっぱい気持ちようしてくれんのに、俺なんもしぃひんから。なんか嫌やねん」  佑哉の顔真っ赤だ。  俺そないに変なコト言うたんかな? 「ま、まぁ。太栄さんがいいなら、その、いい……です、けど……」 「ほんまに!?……っしゃぁ!!」    形勢逆転や!!  ──って思てたんやけど……。  「ほら、こっちに足向けて……そう、もう少し下がってください」  俺らはお互い素っ裸になってて。 「こ、こうか?」  誰がシックスナインしろ言うてんねん!!  佑哉の舐めたかっただけやのに。  俺の股間の真下に佑哉の顔があって。 「ん、位置合ってます。そっちはどうですか?」 「ど、どうって言われてもなぁ……」  相変わらずデカいとしか言いようがない。  でも。  これがいつも俺んナカにいるんやと思うと。  なんか愛しくなって。  両手を添えて。  手から佑哉の脈動が伝わってきて、ドキドキする。  口元を近づけて。先っぽを舐めてみた。  ぺろっ。  しょっぱ。 「…う……ッ」  あ、佑哉の声。  今度は下から上に舐めずってみる。 「…ん…っ」  あ、気持ちよさそう。  じゃぁ、いよいよ。  全部入らんとは思うけど。  先っぽだけでも含んでみる。 「んっふ…じゅ、ぷ…ぅ、っふぁ…」  やっぱり、おっきい。  でも。  口ん中で脈打ってるのが伝わってきて。  なんか、嬉しい。  なんとかいつものお礼をしたくて、必死になって上下に口を動かす。  佑哉。  気持ちええかな?  佑哉。  ヘタやったらごめんな?  でも、気持ち伝わってほしい。  いっつも感謝してんねんぞって。  あ。  佑哉のからしょっぱい液がいっぱい出てきて。  竿がビクビクしてる。  気持ちいい?  気持ちようなってるとええなぁ。 「んっ、んっ、んっふ、ぁ、…ぷぁ、…ん…」  ビクビクしてる。  イキそ?  イクんかな?  俺のフェラでイッてくれる?? 「太栄、さん…俺、もう……ッッ!!」  イッて?佑哉。  俺の口に出して? 「んん…うぅ〜〜……ッッ!!」  ビュルビュルッッと勢いよく粘っこいのが射精される。  あったかくて。  ……苦い。  でも。  これが、佑哉の精子なんやなって思うと。  飲みたくて仕方なかった。 「……っん…ぅ……ん──おいし」  佑哉の味。 「飲んだんですか!?」 「うん。やって佑哉のやもん。んまかったで?」 「ったくもう……。無理すんなって言ったのに」 「無理やないも──って、んはあぁ……っ!?」  佑哉が、俺のチンコ咥えよった!  やっばい、股間がめっちゃあったかい。  熱い。  佑哉の口ん中めっちゃあっつい。 「ふああぁぁァァ……やや、吸わんといてぇ…っ」  熱くて。気持ちよくて。  頭、とろける。  とろけるくらい気持ちいい。  なんやのコイツ、フェラもうまいんか。  何やらしても上手やのう。  うますぎて。 「あぅ、ゆぅや、も、離して、俺イクからぁァァ……」  そしたら離すどころか。  むしろ尻を掴まれて余計に奥まで押し込まれた。 「んひぃぃ……っ……んンンっっ」  あ、やばい。  あったかいぬるぬるが俺のを包んで離さない。 「んはあああァァァァ〜〜……ッッ!!」  ビクビクと尻を揺らし、佑哉の中で果てる。  何度目や俺、これ? 「流石に精液薄いですね」  誰のせいやと思てんねん。 「まだですよ」  佑哉が尻を離してくれへん。  掴まれたの割れ目に両手指が集まってくる。  ぬぷ。 「あ……っ」  指が。入ってくる。  佑哉の指。おっきな手が俺の尻を掴んで離さない。 「なんなく呑み込みますね」 「ふあぁ……ん」  指はあっという間に増えていって。  卑猥な音を立てて俺のナカを蹂躙していく。  足に力……入らへん。  腰が勝手に動く。  俺の口からは嬌声しか出てこなくて。  快楽に耐えるのに必死で。  もう佑哉のを舐める余裕はなかった。  佑哉の指たちは俺の弱いところを的確に擦っていて。  身体のビクつきがおさまらない。  ヨダレと涙でぐちゃぐちゃの顔。  快感で身体が浮く感覚。  頭がクラクラする。  俺、また。イッちゃう……。 「あぁはァァ〜〜〜〜ッッッ!!!!」  でも射精した感覚はなくて。  むしろ奥がさらにキュンキュンして。  キュンキュンして。  佑哉のが、急に欲しくなって。  目の前にある佑哉のギンギンなイチモツを口に咥えようかと思ったら。 「わわ……っ!?」  急に俺はベッドに転がされて。  腰を引き寄せられて。  気が付けば、目の前に真剣な眼差しの佑哉の顔があって。 「太栄さん……」  顔が、近づいてくる。 「ゆ、佑哉ぁ……」 「挿れますね」 「うん……。ええよ?」  今日何度もヤッてるのに。  顔を見ながら挿れられるのは初めてだから。  なんだかドキドキする。  それは佑哉も同じみたいで。  なんだか、同じ気持ちってのがちょっと嬉しくて。    ああ。心臓が爆発しそう……。  俺の肛門の入り口に佑哉のが当たってる。 「いきます」 「うん……」    ズ……ン…! 「は、あぁ、ァァ……っ…ん」 「…狭…っ」 「あ、ごめ……っ」 「あ、違います、違いますから。なんか今までと違くて」 「えっ?」 「今の太栄さんのナカ、めっちゃヤバいんです」  俺んナカおかしいんかな? 「気持ちようないん?」 「いやいや、逆です。すっごく気持ちいいんです」  よかった。 「そか、ほなよかったぁ」 「俺のは、どうですか?」  佑哉の。 「今までの中で、いっちゃんおっきくて。……気持ちええで?」 「よかったです……」  あ。  今の顔。  めっちゃええ顔しとった。  俺、佑哉の笑顔好きみたい。 「じゃあ、動きますね」  俺の中でドクドク脈打つ佑哉。 「うん。キて?ゆうやぁ…」  ゆっくりと律動が始まる。 「ん…っ、ぅ、っふ、ぁ……っん」  少しずつ、速くなる。 「んっ、んっ…んっんっ、あっ、あぅ、あ…っ」  速くなる。 「あぅ、あああぁァァん!あっあっあっあっ、あっあんっ!」  顔を見ながらのセックスはいつも以上に気持ちよくて。  必死に腰を俺に打ち付けてる佑哉の真剣な眼差しがカッコよくて。  嗚呼、やっと繋がれたんだなって。  俺、佑哉と両想いになったんだなって。  改めて心底感じることができて嬉しかった。  そう思ったら。  俺のナカの奥がさらにキュンキュンして。  もっと、もっと。  佑哉が欲しくて。 「佑哉、ゆうやぁ、俺、おれ、もっと奥に欲しいよぉっ!奥に佑哉のが欲しいのぉッ」 「…っ…太栄さん……!!」  腰をさらに引き寄せられて。左脚を高々と上げられる。  そのまま、佑哉が腰を落とすと。 「はあぁぁァァ……!!…ぉ、奥、キてる、佑哉の、奥までキてるのぉ…っ!」  ゴツゴツと激しく突き動かされる。 「ひっ…あん!あっはぁ、奥、すっごいの、すごい…っ!あん!あんん!突かれてるうぅぅ…ッ…ああァァ、あぁぁ、ゆ、やぁ、佑哉の、すごいキてるのぉ……ッ!あん!あん!ああん!あん!あう!おれ、おれいく、イク、イクイクイッちゃう、佑哉ので突かれてイッちゃううぅぅ〜〜…ん…ッッ!!」  全身が痙攣して。 「太栄さん…!!」  佑哉のがナカに注ぎ込まれてる。  あったかい……。  精液が注がれてる感覚が、俺の脳に飛び火する。 「はあぁぁぁ…、おれ、イッたばっかなのに、またキてるよぉ、佑哉ぁ、おれ、イッッ〜〜……ッッ!!」  何度も果て続ける。  佑哉に突かれるごとにイキ続けてて。 「ふあぁぁぁ…っん…!」  イキまくってて。  身体に力が入らない。  佑哉は俺のナカで何度も果ててくれて、いっぱい注いでくれてて。  卑猥な水音が部屋中にこだまする。 「太栄さん、太栄さん……!!」 「佑哉、佑哉ぁ……っ!!」  俺たちは、何度も抱き合い。  そして、果て続けた。

ともだちにシェアしよう!