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第7話

急いで着替えを済ませて朝食は颯天達も一緒に部屋で取った。 いつもの1人での食事と違い賑やかなひととき。 今までにない有意義な時間を過ごせた。 「じゃあ行ってくる。いい子にしてるんだぞ?ヒロ。」 玄関先で颯天の車に乗り込んだヒロのフワフワの髪を窓越しに撫でる。 「早く・・・迎えに来て下さいね?」 「あぁ。仕事が終わったら直ぐに行くよ。ヒロを頼んだぞ、世蓮。」 「お預かりします、孝惟さん。」 ヒロ、世蓮、シアを乗せた車を笑顔で見送る。 「じゃあ、行くか。」 「宜しくね。」 ここから直接会社に行くと言う颯天を車に乗せると俺達も屋敷を後にした。 俺も颯天も代々この『ガルーダ』を治める四家の跡取りで。 まだ20歳そこそこでいくつもの会社を回してる。 “御曹司”なんて気楽でいいなんて昔言われたけど、御曹司もそれなりに大変なんだ。 「あ~あ。1日家に居て出来る仕事がしたいなぁ。」 後部座席で隣に座る颯天がぼやく。 「今日はデスクワークじゃないのか?」 頭の後ろで両手を組んで背もたれに体を預ける颯天に聞く。 「今日は会合があって出掛ける。孝惟は?」 「俺は定例会議と昼の会食だけだよ。」 「良いなぁ~。早く帰りたいよ。」 今出たばかりなのに帰りたい発言をする颯天を苦笑いで見た。

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