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総会

あずさが発情期真っ只中に(おち)いりひどく欲情し、フェロモンをだだ漏れにして蒼炎が対処している頃、龍臣ら一行は総会会場のホテルへと到着していた。 「誠哉、パパは仕事に行ってくるな」 「あっぶー」 「武下、誠哉を頼むぞ」 「了解しやした。坊、俺といい子で待ってような?」 「あーい」 にこにこと誠哉は笑顔を振り撒くと、龍臣に手を振り武下の顔をぺちぺちと叩いた 「いてて。坊、ちょっとタンマ。龍臣さん行ってらっしゃい」 「ああ」 誠哉と武下に見送られ、数名の部下とともに大広間へと向かうと東日本中の若頭とその護衛の部下がそこに集結していた。 今、ここでドンぱちが始まると厄介だな… ほぼ皆、αの精鋭ぞろいだ。当然、皆腕は立つ。 ドンぱちがおこらないにしてもだ、もし組員にΩはいないだろうが発情期中のΩがいようもんならはちゃめちゃなことになるのが目に見えている 俺の考えすぎだといいが… Ωと言えばあずさのやつ、、もうすぐ前の発情期から3ヶ月になるか? 今日の第1部、明日の第2部の総会が無事終わるまで何事もなく留守を守ってくれてりゃいいが…心配だ。 後は親父が気がかりだ。同じ血を引いているから匂いに()かれてあずさに手を出さないとは限らない… 親父が手を出さずとも、あずさが発情してあずさの方から親父に迫る可能性も無きにしもあらず… 今日が片付いたら1度電話を入れておくか… 誠哉を武下とともに留守番させたことなら何度となくあるのにこんなにも不安を感じることはなかった。 3ヶ月前は赤の他人だったのにすっかりあずさが隣にいるのが当たり前に… 何故だかあずさといると落ち着く 荒んだ心が癒やされていくのを感じる 誠哉の母親にすらそんな感情を抱いたことはないのに…不思議だ 早く帰りたい、、 そんなことを思うのも珍しいことでそわそわと落ち着かない気持ちに龍臣は混乱していた。

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