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子の成長

授かった命はスクスクと青葉のナカで成長し、約10ヶ月後に無事誕生しその子を龍臣と名付けた。 子の成長とは早いもので、その子が女性αと子を成したと聞かされた時は驚いたものだ。 まだまだ未熟だとばかり思っていたのに教えずともしっかりと子孫を残した。   しかし、その女性は龍臣の運命の相手ではなかった。子を産むと1ヶ月もせずに屋敷を出ていった。 理由は龍臣が言わないのでよく分からない。 言いたがらないのを無理に口を割らせるわけにもいかずしばらく見守っていたが その後数ヶ月の間、龍臣は問題ばかり起こしそのたび母である青葉が解決をする…という日々を送っていた。 母の存在は大きい。父の言うことに素直になれずとも母の言葉なら耳に入る。 不思議なものだ。 そういうこともありいずれ龍臣の子、誠哉にも母という存在が必要となる日が来る。 それまでに龍臣の腰を落ち着かせなければと考えていた矢先、龍臣はあずさという小柄な可愛らしい青年を拾ってきた。 龍臣はその青年を自分の番にするという。一方の青年はというと迷いはしていたが龍臣の番になることに対して前向きのようだった。 いちばん気掛かりであった誠哉との相性は悪くないどころかすこぶるよく誠哉はあずさに会ってすぐに懐き、ママとして認めている様子で誠哉に母が必要という問題が解決し母子の姿に微笑ましさを感じた しかし、事件は起きた。 とっくにあずさを番にしているものと思い、東日本中の若頭が集まる総会に龍臣を出席させたところ 出発していくらもしないうちにあずさがヒートに陥り、フェロモンを放った。 それもかなり強烈なフェロモンを… 番にさえなっていれば龍臣以外を誘引することはほぼ無いのに、番になっていなかったがために薬で抑えているはずの俺自身が引きずられかけた。 青葉という番がいるのにも関わらず、この1年関係を持っていなかったがために恐らく効力が切れたのかフラつくほどの匂いにあてられかけた。 腕を噛んで耐え、αのフェロモンを分け与えるといくらか落ち着いたようだがまだ初日…気が気でならない、、 そうして頭に浮かんだのは針葉医院の存在。龍臣が産まれた医院だ。 樹は、すでに他界してしまったが龍臣を取り上げた医師の息子でΩについてをよく知る産科医でα性を持つ。 頭の切れる男で、樹に任せれば問題は解決すると踏み、あずさを樹に託した。 龍臣はあずさをひどく心配し、携帯を持たぬあずさに携帯を持たせるよう依頼してきた。 龍臣に依頼されたのは俺だが…何も知らぬ青葉の見たても聞きたく、対応を青葉に頼んだ。 と、いうのは建前で…電話では青葉とよく話すが、面と向かって会うのは久々で恋しかった。 あずさのフェロモンに長くあたったからだろうか? 青葉を求めてαの血がひどく騒ぐのを蒼炎は感じた、、

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