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睦む2人

寝室に入るやいなや、蒼炎は青葉をベッドに寝かせ青葉の香りを嗅ぎ 「青葉…これ、この香り…おまえ、発情期中か?懐かしいいい香りを感じる」 「いい香り?そう、それはよかったね?でも、僕としては困っちゃうよ…だってこれって必ず忘れずに3ヶ月ごとに来るんだもの」 「の、わりには…香りが弱い気が…あずさの強烈なフェロモンを味わったばかりだからか?」 「それは知らないけど抑制剤を飲んでいるから…かな?」 「青葉…。せめて発情期に合わせて帰ってこれないのか?欲を言えば月に1度は顔を見たい」 「えー…イヤ。別に会わずとも電話で事足ります。電話じゃダメなんですか? 僕は蒼炎さんの声が聞ければそれで充分満足です。あなたの声が好きですから」 「声だけなんてなおさら寂しいだろ?この1年…どんな思いで待っていたことか…」 「待っていてくれてありがとう。でも、約束は約束です。僕は組長であるあなたを嘘つき男にはしたくありません」 「それは分かるが…月に1度どころか俺の気持ちとしては週に1度は会いたい。俺たちは番、夫婦だろう?」 「僕の自由はどこ?」 「自由か…。青葉は寂しくないのか?」 「寂しいよ?でも、自由でいたいの」 「そうか…約束、、だもんな。仕方あるまい。そういうところも含めて愛しているからまた待つよ、青葉」 「んー…蒼炎さん、毎週帰ってくるのは窮屈だからお断りだけど…いまからうんと気持ちよくしてくれたら1カ月ごとでもいいよ?」 「本当か?後から言った覚えがありませんは無しだぞ?」 「さすがにヤクザの組長を前にして僕も嘘はつきませんよ?」 「分かった。気持ちよくする」 蒼炎は頷き、青葉の唇を奪うとキスをしながら青葉の着物に手をかけた。

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