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あの椅子、再び 2

本当にこの椅子に座るのってやな感じ…。 足にベルトを付けられながらあずさは不快な気分を感じていた。と、同時にふたばへの尊敬の気持ちが湧いてきた。 ふたばちゃんは何回もコレに座って診察されて偉いなぁ。 樹医師はベルトを止め終えると、自分用のローラー椅子に腰掛け 「じゃあより嫌なことから済ませましょう。早速ですけど椅子が動きますよ」 操作盤に足を乗せて椅子を操作した。 「う…。は、はい」 ウィーン… 容赦なく左右に開いていく足台と消え去っていく座面にあずさは恐怖し震えた。 「うー…怖いよ…恥ずかしいよ」 「大丈夫です。震えなくても」 樹医師はあずさの震える足を撫で 「いま、性欲は?」 「分かんない。考えると欲しくなっちゃうけど、何かに集中しているとそうでもない…かな?」 「抑制剤と相性が良かったみたいですね?まったく効かない子もいますから」 「抑制剤ってやっぱり体に悪いの?」 「賛否両論です。私の考えだけで言えば自然の摂理(せつり)をねじまげているようなものですから無害とは言えないと考えます。とは言え、弱い立場にいるΩの子たちにとっては必要なモノですからね」 「なんか…難しいね」 「はい。それじゃ診ていきましょうね」 「あ!ちょ…っと待って…あの…」 「どうしました?」 「おトイレ…」 「どれ…」 樹医師はあずさの下腹部に手を当てて触り 「そう…ですね。張ってますね、お腹」 「先生…降ろして」 「大丈夫です」 「は?」 何が大丈夫なんだ? 漏れちゃいそうなんだけど… 「漏っちゃう…っ!お漏らしなんてしたくないよ」 「(くだ)で出しましょうか。準備しますね」 「く…管?」 何それ… 「すぐ済みますよ。これでスッキリさせてあげますからね」 樹医師は包みに包まれた30cmくらいの細い管をあずさに見せ、出てきた尿を受ける用の深さのある金属の容器を用意した。

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