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第26話 興味③
昼休みも終わりに近づき、晃たちと別れて、宇月と春木は教室に向かっていた。
歩きながら、春木が言った。
「間近で見る二三月蓮すげー。」
「おい、あんまり言いふらすなよ!」
「言わねーよ。」
「ていうかお前、人見知りのくせに、なに先輩の家に行く約束取り付けてるんだよ!」
「だって、来いって言うから。」
「だから、来いじゃない!来ても良いってことだよ!遠慮しろ!」
「彩月先輩って、来るもの拒まずって感じだよなー。」
「話聞いてるのか!?」
「ん〜。俺、あの先輩好きかも。」
「は…はああ!?」
宇月は驚いて声を荒げた。
「お前だってそうじゃん。いつも先輩のこと話してんじゃん。」
「い、いやまあ…てかお前、さっき知り合ったばかりのくせに何言ってんだよ!」
僕が普段言えないことを、何でもないように!
「いいじゃん、別に。そう思ったんだから。」
宇月は少し黙ってから、
「先輩は…たしかに誰でも引き入れる。優しいけど、でもその優しさは全員平等で、誰かを特別扱いしたりしない。こんなに一緒にいるのに、先輩はさっき会ったばかりの春木と僕を同列に見てるんだ…後輩として一括りなんだ、どうせ。」
と、不貞腐れたように言った。
「ふーん…え、何が問題?」
「こっちの話だよ!くそぉ…」
「めんどくせーんだな〜、お前って。」
「うるさい!」
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