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第13話
するとゆっくりと俺から手を離し、ラークが頷いた。
「逃げないんだな?」
「うん」
「まぁ、逃がさないが。ただ……そうか。俺を嫌いになっていなかったんだな。ありがとう」
「僕の方こそ、ありがとう。ラーク、僕のことを信じて」
僕が今度は嬉しさから笑顔になって、涙が乾き始めた顔でつげると、頷いてからラークが僕の陰茎から輪っかを外し、続いて上部の鎖に手をかけた。両手を解放され、続いて足枷も外される。残るは、部屋から出られないようにされている、結界魔法に反応する首輪のみとなった。久しぶりに楽になった手足の感触に驚きながら、僕は視線をずっとラークに向けていた。
「オリビア。俺はな、お前を抱きたいという気持ちもずっと堪えていたんだ」
「僕を抱きたいって言うのが、本当ならすごく嬉しい」
「……そうか」
「僕、食事されるのだけじゃ嫌だよ。僕だって、ラークに抱いてもらいたい。僕、ラークと一つになりたい」
そう告げて体を起こした僕に向かい、ラークが苦笑した。それから長々と目を伏せ、目を開けると今度は僕の大好きな笑顔を浮かべた。
それから僕を、初めてここへ来た日のようにお姫様抱っこした。目を白黒させていた僕の頬に口づけてから、ラークが僕を、今まで一度も使っていなかった、横にある巨大な寝台の上へと運び、優しく下ろした。
そしてベッドの上に上がりながら服を脱ぎ捨てると、片手を僕の顔の脇につく。ベッドがギシリと軋んだ音を立てた。
「愛してる。もう止められない」
ラークが僕の唇を深々と貪った。
何度も何度もキスをする。それだけで、嬉しさがこみ上げてきて、僕の頭は痺れたようになる。僕の胸の突起をラークが左手で弾き、右胸には唇で吸いついた。そうして甘く噛む。するとジンっと僕の中に快楽が染みこんでくる。
そのまま陰茎を口に含むのではなく、ラークは既に媚薬で常にトロトロの僕の中へと、屹立した陰茎を挿入した。僕はそれに驚いた。ラークは、僕できちんと反応している。ラークの陰茎には触れたわけでもなかったのに、僕の中に挿いってきた尖端は、大きく巨大で硬かった。
初めて識る挿入の衝撃に、僕は怖くなって、ラークに腕を回して抱きつく。
するとこの部屋から出られないせいで、少し伸びていた爪が、ラークの背中をひっかく形になってしまった。
「ご、ごめ……」
「なにが?」
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