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第47話:優人side
胸元でもぞもぞと動く気配に目が覚めれば、先に目を覚ましたなつが俺に擦り寄ってくるのが分かった
"はぁ、、、ほんとここ数日のなつの可愛さヤバいな、、、" なんて思いながら気付かれないようにしばらく観察する
すると嬉しそうな幸せそうな顔をするからもう我慢出来なくて反応してしまえば、バッと顔を上げて俺を見上げる
"上目遣いやばいなー" なんて思いながら可愛いとポロッと零せば顔を赤くして、、、
そんななつにキスをしていけば自然と深くなっていく
どれだけしても足りなくて
ずっとこうしてくっついていたくて
でもさすがにここ数日の事を思い出して何とか気持ちを落ち着ける
なつに昨日かずさんと連絡をとった事を伝え、一緒に夕飯を作って迎えることを提案する
かずさんに色々とお世話になっているなつはその提案にすぐに乗ってくれた
翌日、早起きをして掃除から始めていき食材を買い込んで後は料理を完成させるだけとなった
だけど実家暮らしでこれまで母親に甘えていた状態の俺は全然ダメで、、、
"なつはどうだろうか……" そう思いながら目を向ければ同じように真っ青な顔をしたなつと目が合う
2人で焦っていれば玄関から聞こえる音に顔を見合わせる
目の前に広がるのはとても人が食べれるような物じゃなくて、、、
何とか先にお風呂に入ってもらったけど、あれだけ時間があっても何も出来なかった2人がこの短い時間でどうにかすることも出来ず、結局かずさんに任せる形となってしまった
何も出来なかった俺たちに「その気持ちが凄く嬉しいよ。」なんてお礼を伝える姿にただただ頭が下がる想いだった
その後に2人のこれからを伝えれば涙ぐみながら喜んでくれた
それから2ヶ月が経った12月29日。俺の誕生日。
なつがお祝いしたいと言ってくれた。
正直色々あった事で忘れられてるだろうなと思っていた。
教えあったのも数ヶ月前だったから、、、
だから言われた時は嬉しかったし電話じゃなかったから抱きしめていただろう
時間に合わせて家へ向かえば玄関を開けた瞬間に大きな音とともにお祝いの言葉
驚きながら見ればなつとかずさんがクラッカー片手に微笑んでいた
どうしよう凄く嬉しい
そう思って2人に笑顔でお礼を伝える
するとこれから仕事だからとかずさんが早速プレゼントを渡してきた
開けてみれば名前入りのボールペン
すごくオシャレなデザインでかずさんっぽいプレゼント
そのまますぐに仕事へ向かうかずさんを2人で見送った後になつがリビングへと連れていく
入った瞬間飾り付けられた部屋に用意された料理を見て思わず視界がぼやける
見ればなぜかなつも泣きそうになっているが『ほら、食べよう』なんて言って誤魔化してくる
それに少し笑いながら席についた
どの料理も美味しくて思わず全部食べてしまえば苦しくなってなつに笑われる
でもその時間がすごく幸せで、、、
ソファーに移動し映画を観たりしていれば、いきなりなつが向き合うようにして座ってきた
何かと思えば手紙を1枚渡してきた
緊張しながら受け取りゆっくりと目を通す
これまでなつが思っていた事が書かれていて思わず視界が滲んだ。
俺がなつの全てを独占したい
そう思っていたのと同じように
なつも俺のことを自分だけのものであって欲しいと思っていたことに嬉しく感じる
読み終えた俺はそっと後ろからなつを抱きしめた
手紙を読んだ今の俺の気持ちを伝える
そしてなつの顔が見たくて名前を呼ぶ
俺を見るなつの顔は少し赤くなっていてキスをすれば、どんどん蕩けいてく顔に俺はもう止まれなかった
ベッドに移動して本能のままになつを求めた
そのまま寝落ちてしまい、目覚めたら見当たらないなつを慌てて探しにいけば、洗面所で俺のつけた跡を見ながら嬉しそうに笑う姿を見つけた
その姿を見ていたくてそっと眺めていれば、鏡越しに目が合いビクッと驚くなつに謝りながら近付く
よく見たら服でギリギリ隠れないラインにも跡をつけていた事に気付き謝れば、背伸びをし同じように跡をつけるなつ
それがとても嬉しくて幸せで
"絶対に幸せにするから" そう強く思いながらきつく抱きしめた
再び寝室へ戻りベッドでのんびり過ごしていれば何かを思い出したようにクローゼットへ向かうなつ
不思議に思いながら待っていれば、紙袋を持って戻ってくる。そしてそのまま笑顔で俺の前に差し出した
もしかして……そう思って「プレゼント?」そう聞けばなつが頷いた
丁寧にリボンを解いて中を見れば藍色のマフラーが入っていて、早速手に取り首に巻けば暖かくて
一緒に入っていたメッセージカードを読めば、手作りの文字
驚いて聞けば頷くなつに、もう何度目か分からない愛しい感情が溢れ出す
その時自分もプレゼントを用意していたことを思い出し急いで取り出す
クリスマス会う事が出来なかったから、そう言いながら手渡せば、ビックリしながらも嬉しそうで
少しだけ照れくさいけど、なつに着けて欲しくて、カラーを選んだ
しばらく眺めていたなつが手に取ると俺に渡せば後ろを向いて着けていたカラーをはずす
その行動に、俺が着けてもいいのか問いかければ頷いた。その首元や耳はほんのり赤くて、、、
着けたばかりのカラーの上からそっとキスをした
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