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28 学園不良グループ
瑠唯人に連れられて如何にもヤバそうな空気を感じる部屋が隅の方にあった
「ここだ、普段俺らグループの連中や入りたがる新入生とかぐらいしか来ねぇんだ、教師さえもな……じゃあ行くが中心リーダーは芹澤茂高1だがアイツも玲央に近い性格で、まぁ俺がちゃんと側にいてやるけどキレやすいから注意はしろよ?」
大体不良のトップはそうだろうとは思うよ
またいきなり殴られるのはもう勘弁だけど……
「分かった……」
ガラガラ
中は薄暗い感じで確かにいい印象ではない、広さは教室二つ分くらいかな
でも更に驚いたのは
「どうだオラッ!気持ちいか?」
「アンッ!気持ちいッス……アアッ!イクーー」
何これ?
そこら中で複数プレイみたいな事してる……犯されてるのは見る感じ皆チャラさはあるけど幼さがあるし、顔は嬉しそうで無理やりって感じでもなさそう……もしかして新入生?
俺は瑠唯人を見ると
「気にすんな、歓迎パーティーとか言ってるが乱交でここに入りたい奴らを味見してんだよ忠実か調べがてらな、アイツらも喜んでケツ差し出してるから心配すんな」
「じゃあ瑠唯人もされたの?」
「ちげーよ、俺は色々な……
とにかく茂に話聞いたらすぐ帰るぞ?」
「う・うん」
まぁ一応あの会長の弟だし早々な事はされないのかな?
奥の方に通されたけど間もお楽しみ中のウケの子達の喘ぎ声がめっちゃ聞こえる……
そして奥に一人でスマホでゲームしてるちょっと大柄の人がいた。
威圧感半端ない……暴走族とかにいそうなタイプで瑠唯人と同じ金髪でタバコまであるし……
「茂連れてきてたぜ、こいつだよ」
やっと顔を上げて俺を観察してきた
「へぇーお前が?予想より平凡野郎だなぁ?
話は聞いてるぜまぁ座れよ。
俺がこのグループ仕切ってる芹澤茂だ、歓迎するぜ高坂翔馬」
真向いのソファーに瑠唯人と座ると
「おい瑠唯はここだろ?」
と自分の隣をポンポンと手を叩いた
一度目を合わせてから瑠唯人は渋々?
芹澤先輩の隣に座ったら腰を引かれて抱き寄せた状態で話し始めた。
「あっ初めまして高坂翔馬です、今年度から転校してきました、よろしくお願いします」
「ああ、お前の噂なら学園中広まってるぜ?
学園内の情報は早いからな、来て早々から色々やらかしてるらしいな?
特にクソ生徒会の連中と、だがお前はこの学園の裏を聞いてからコソコソ探りだして、のこのこ俺の元まで来たっつう訳だ?」
「まぁそうなります、芹澤先輩なら詳しく知ってると聞いたので……正直迷いはしましたが来ました」
おいっ……と誰か呼んで1人やってきた
「あんだよ?今いいとこだったんだぜ?」
「テメェは毎日ヤッてるだろうが、それよりコイツが高坂だ、でコイツは高3の野田」
「ど……どうも」
「テメェちぃっとは先輩を敬えコラ!
ウィース、野田先輩だ、けど瑠唯ちゃんコイツ本当に信用出来んのか?」
「俺が保証する、違ってたら俺を好きにしてもいいぜ?」
おいおい瑠唯人!そんな事……
「ズルいだろ瑠唯ちゃん……茂の姫に手なんか出さねぇだろ?」
「ったりめぇだ!」
芹澤先輩の姫?
また瑠唯人を見ると少しソワソワしてた
「翔馬は学園一信用出来るって自信があるって事だ!良いから本題話せよ!」
なんか逸らすように急かしてる?
「チッ分かったよ、でお前は具体的に何が知りたいんだ?」
「まず理事長や校長……それに生徒会ついてです、後この学園は明らかにおかしいです、エッチなグッズ販売してたり先生達も生徒も明らかに普通の学校ではないです、もっと言うなら異常と言えます、この学園の事全て知りたいんです」
「なるほど、編入してきたんだよな?
ならまずお前の事教えな!
ここの奴らは安易に信じない方だがお前は瑠唯ちゃんには信用されて茂も目をかけてる、だがまだ俺や他のメンバーは全く信用してねぇ!
初の編入生高坂翔馬、テメェが入学した秘密を知りてぇのが条件だ、少しでも怪しけりゃ情報提供なしだ」
俺もコイツらをしてない……どこまで話して良いものか悩むなぁ
「実は俺…………」
それから俺は入学してきた経緯と家族の事全て話した
そしたらいつの間にか静まっていて全員俺に視線を向けてきた。
恐怖……怒り……警戒?
それらの感情は何となく感じる……
瑠唯人でさえ睨み方が今までで一番怖くなってるし……
急に野田って人は俺の胸ぐら掴んで
「テメェあのジジィの孫ってのがマジの話なら頼まれて入り込む為にウチらの姫をわざと唆して来たのかアッ?」
「ウウッ……だったら正直に話さないでしょ!確かに瑠唯人にもまだ話してませんでしたが来たのは自分の意思です……」
けど意外にも芹澤先輩は冷静だった
「まぁとりあえず離せ、確かにアイツの差し金なら馬鹿正直に孫ですだなんて明かさねぇし、これまでの行動を考えてもコイツはシロだろ」
渋々離してくれたけど周りを見るとまだ疑った目で見ている
「けど孫ならコイツは置いとくのは危険すぎる!今すぐ追い返すべきだろうが!」
「逆にこっち側に付けれたらかなり有利かもしれねぇだろ?
あのジジィの事だ、コイツを入学させたのも何か魂胆がありそうだが……
まぁとりあえず分かった。
こっちも教えてやるよ、この学園はな……」
話を聞くと野田先輩は歴史に詳しいらしく雌論学園は俺の曾祖父の時代に作られた私立校。
当時から資産家であり、学園だけでなくいつくもの大企業の経営にも行ってる実業家でもあったそうだ。
雌論学園は優秀な子供を増やすために幼稚園から大学までしっかりその辺の有名校より遥かに先の、特に経営学や上級国民ならではな新時代型の教育に力を入れて祖父が全て引き継ぐ前には既に日本一の偏差値の高い学校を作り上げたそうだ。
ここまで聞けば成功したやり手のビジネスマンかカリスマ実業家とも言えるけど……
一族の莫大な資産と発言力で経済界から教育界に司法、政治等にも強力なパイプを持つようになったが曾祖父や学園でも独裁下していき性教育と称しては当時校長を務めた祖父も含め、欲望のままに生徒達に手を出しては逆らえないと恐怖で支配していったそうだ。
しかし勉学や学園の掟を守る事以外は自由である雌論学園
初めの頃こそ異常に思って逃走や退学希望も続出したが、いつからか生徒同士でも恋愛から性行為まで当たり前と化し、今では無法地帯になっていった結果が今の現状らしい。
実は曽祖父より異常と恐れられていた祖父が理事長になって更に悪化していったそうだ。
少年大好き変態祖父は理想な学園を作るために違法的なアダルトショップや発展場のような部屋まで作ったりとイカレた改革をしていった。
で唯一の規則は当然学園……特に理事長は神様で命令は絶対
って事でこれさえ守れば後は生徒の自由で校則も緩いけど、逆に脱走や手が付けられないほど反抗的な生徒へは以前聞いたような惨い制裁が待ってる
「生徒会も一応選挙はしてるが実際は理事長の気に入った奴らしか入れてねぇよ。
まぁ親と繋がりがあるとかだろうがな、あと会長になる奴はセフレにしててだから会長も理事長に忠実らしいぜ?
まぁどうせ猫かぶってんだろうがな
理事長のジジィもメロメロだから煽てれば何でもしてやってるらしいぜ、例えばトラブルの揉み消しとかな…………」
なるほど……嬉しくないけど話は繋がってきた
「学園の闇……おじ……理事長の」
「ああ、えげつねぇぜ?中学から見てきたがあのジジィは誰よりもイカレてる、多分生徒の半数くらいとはヤッてんじゃねぇか?
けどお前は本当になんも知らねぇって面だなぁ」
例の生徒脱走も不良生徒の悪行の拷問行為……
気に入った生徒は即連れ込んで無理やりにでもするらしいし、前日まで普通に登校してた生徒が突然謎の退学扱いになり忽然と消える生徒も毎年いるらしい
全校集会でのある意味公開処刑は何度も行われていてこっそり撮影したと言う先輩の証拠動画を見て嘔吐しかけた……
動画内の理事長は俺の知るおじいちゃんじゃなかった……
予想以上に残虐で惨くて、でもおじいちゃんはずっと笑顔で……完全にイカレてる……
恐れられてる理由よく分かった……
でも考えてみれば元々雌論学園で誰が信用出来るかなんて正直まだ分からない……
この学園に来てからおかしな事ばかりで挙げ句家族の裏まで知ってしまって、勝手に義務だと思ってノコノコやって来たけど全てを聞いて俺は知って良かったのか?
何も晴れないし逆にもうどうしたいか分からない……
ただ一つ言えるのは理事長はまともではない変態親父だって事……
そして父さんはおじいちゃんのただのイエスマンで自分でも少年好きだと言った息子の前で……
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