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37.理事長の情報力と初の罰則
あれから呼び出された俺は再び理事長である祖父と校長である父さんと3人で夕食を食べていた
今日もまた豪華な料理が並んでて、まず食べなさいと言われてから黙々と食べていた。
初めはここは慣れてきたか?
とか世間話から始まったけど食事も終わりかけの頃になった時
「翔馬に頼みがある、学園でグレてる集団は知ってるな?」
芹澤先輩達の事かな?
「話に聞いた程度だけど……」
すると理事長は笑いだした
「ほぉー青山瑠唯人と仲良くなり、学園を探ろうと入り込み、仕切ってるあの芹澤に勧誘された程度の間違いだろ?」
何で全部知ってるの?
監視でもしてるの……
「私が何も知らないとでも思ったのか?
もちろんお前だけで全生徒の情報が私達に全て入ってくる。
他にも仲良くしてる生徒やクラスや教師、生徒会とのトラブルも、誰とヤったかもな、何なら全て話すか?」
恐ろしすぎる……
ずっと監視されてたんだ……
でもだったら……
「そこまで知ってたなら何で今まで助けてくれなかったのさ!
それとも何?
俺が苦しんでるのを楽しんでるわけ?
父さんも知ってたんでしょ?」
父さんは申し訳なさそうな顔はしてるけど、何も言わない……
結局理事長が全てなんだ……
けど全て知られてるならつまりは余計な事するなと釘を刺したかったんだろうね
「まだ短い期間だが、お前なら自分の事は出来ると判断したんだ。
それに初めから言ってるが嫌なら私の孫と言えば誰も手は出さなくなるとな。
だがそうしないのは私を恐れてるからとその優柔不断な性格からではないのか?
それとも気に入らない生徒に罰を与えて欲しいか?」
確かに理事長の言うとおり俺は怖い……
頼ったらその生徒がどんな目に遭わされるか分からないし……
「おじいちゃんの言うとおりだよ、出来る限りは自分で解決するって決めたから、話は終わりなら部屋に帰っていい?」
と背を向けて歩きだしたら父さんに待ちなさいと手を掴まれた
「まだ何かあるんですか?
校長せ・ん・せ・い!」
「まだ話はこれからだ、
一々反抗的な態度取るな!
いい加減自分の立場を弁えなさい!」
父さんは結局理事長に逆らえないだけの癖に!
「俺を育ててくれたのは母さんだよ!
どうせ父さんには俺の気持ちは分かんないよ」
するとまた理事長が口を開いた
「翔馬!ここの生徒である以上私に従ってもらうぞ?
不良グループとつるんで何か企んでたんだろ?孫だろうが理事長である私に逆らおうとした罰を与える為に呼んだ」
罰?
何をされるんだ……まさか
「お……俺にもあんな酷い事する気なの?」
すると理事長は笑顔で言った
相変わらず目は笑ってないけど
「ハハッ私も可愛い孫に危害を加える程鬼ではない。やってもらいたい事がある」
そうは言うけど本気で怒らせたら俺にだって何するか分からない……
悔しいけど今は大人しくした方が良さそう
だけど一体俺に何をさせたいだろう?
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