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蒼空に謝って昼休みは今瑠唯人と屋上に来た 横並びで座って俺は弁当、瑠唯人はまた学園人気のメロンパン食べながら 「じゃあ会長と一緒に戻ったんだね」 「連絡くれてたのに返事も出来なくて悪かったな……」 確かに瑠唯人やあの会長ですら意外にも連絡してこなかったから気にはなってたけど 「気にしなくていいよ それに急な里帰りだったみたいだし何の用事だったの?」 尋ねてみると瑠唯人は手を止めてしばらく黙った後俺の顔を見て 「翔馬実はなぁ…………」 「実はなに?」 何か言いかけてまた止まった 言うのを躊躇ってるように見える しかも普段堂々として強がりな瑠唯人が口調や表情からもあまり元気がないようにも見える 帰ったばかりで疲れてるのかな? それとも家で何かあったとか? 「何でもねぇ…… それよりお前は連休中何してたんだ?」 急に話題変わった…… まぁ話したくない事は無理には聞かないけど、 その質問にはこっちも答えづらい 「えっと……初めて街に行ってみたんだよ」 まぁ実際街に行ったし、嘘ではない 「そういやお前髪短くなったな、薄めだけど茶髪にもなってる」 「そうなんだよ美容室にさぁ 蒼空に無理矢理連れてかれて……あっ、、」 マズイ蒼空と行ったと自分で墓穴掘った…… 瑠唯人もそれを聞き逃さなかったみたい 「やっぱアイツとか 俺が居ない間デートにセックス付きか? 随分楽しんでたんだなぁ」 ヤバい……目が怖い やっぱりいつもの瑠唯人かも…… 「いや本当街に行っただけだよ、 それに彰達とも遊んでたから蒼空だけじゃないよ。今度は2人でね?」 「冗談だよこの程度で嫉妬なんかしねぇし」 全然冗談に見えないんだよ青山兄弟は…… なんて言えないけど そんな話してる内に昼休みも終わりそうだ 「あっそろそろ時間になるし教室戻ろうか?」 弁当も食べ終えて立ち上がったが瑠唯人は座ったまま 「俺今日は疲れたし部屋帰るわ」 仕返しにからかってみた 「もしかして露出?……痛ッ!」 そう言った瞬間足を蹴られ顔真っ赤にして 「しねぇよ馬鹿! もう行け……イライラすんだよ!」 なんかまた急に変わったようにガチギレし始めた さっきから時折お腹も擦ってるし、体調悪いのかな? 「ごめん……ならまた明日ね」 それだけ言って歩きだしたら翔馬と呼ばれて 振り向いたら チュッと軽く口にキスして抱きついてきた 「今日は体調が不安定なんだ、けどお前に会いたかったんだ悪かったな」 やっぱり体調悪かったんだ 無理して来てくれたのかな? 「そうなんだ、俺こそ無理させてごめん でもありがとゆっくり休んでね?」 「ああ」 キーンコーン チャイムが鳴り始めて「お大事に」とだけ告げて先に屋上から出て急いで教室に戻った 様子がおかしかったのは体調不良だったからだったんだと思うと納得はした けど瑠唯人がさっき言いかけてた 《翔馬実はなぁ……》 なんて言おうとしたのかは少し気になった 後なんて言うか今日の瑠唯人…… 見た目は変わってないのに ちょっと色っぽく見えたのは気のせいかな?

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