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44.蒼空の異変
あれから教室に戻って今日は6時間まで授業受けたけど、俺はただノートを写すだけで精一杯だった
こんなクラスでも意外と皆授業は真面目に受けてる
思考や性格とかは違えどやっぱりエリート学園の生徒だなぁと思った
先生達の態度も相変わらずで、質問しても雑な返事か酷い先生はシカトもされる。
その割には運ぶ物や体育の片付けなんかの雑用だけは押し付けてくる……
キーンコーン
「じゃあ、今日はここまで」
はぁ……6時間は長いなぁ
でもまだ1週間くらいなのに学園来てから色々ありすぎて既に長く居るように感じる
何とか今日乗り切ったけど
昼休みはまた面倒事のせいで蒼空と食べれなかった。
しかも瑠唯人も突然登場で昼休み中ずっと2人で居たなんて言ったら絶対怒るだろうし、
言い訳が思い付かない……
皆帰り始めたり部活の準備等で徐々に教室から出ていく
俺もリュック背負ってとりあえず1組に行ってみたら
「あっ翔馬くん」
「お前蒼空と昼休み何があったんだ?」
彰と蓮ちゃんが丁度教室から出てきて
やっぱり激おこ状態なんだなと思った
「いやそれがまたトラブルがあってさ、
昼休み一緒に食べる約束破っちゃったんだよ……
やっぱり蒼空怒ってた?」
2人は驚いた表情で互い見合わせた後
彰が話し出した
「お前と一緒じゃなかったのか?」
「やっぱり翔馬くんじゃなかったじゃん、
でも体調不良と言うより落ち込んでたって感じだったよね?」
「俺には怯えてたようにも見えたぜ」
2人の会話の内容の意味がよく分からなかった
「えっなんの話?」
2人とも話すべきか悩んでる感じだったけど、
話を聞いてみたら
蒼空は昼休み俺と合流すると言って教室を出てチャイムギリギリになって戻ってきたけど
顔色悪く明らかに元気がなかったと
実際5時間目の途中で体調悪いと言って保健室に行ったきり戻ってこなかったらしい
「カバンも後から先生が持っていったからまだ保健室か部屋に戻ったかもしれないよ?」
そんな事があったんだ……
本当に体調が悪くなっただけ?
でも話聞く限り昼休みの間に何かあったんだとしたら……
「とりあえず保健室に行ってみるよ、
2人ともありがとね?」
お前も無理すんなよと励まされて、2人は用事があるからまた遊ぼうねと軽く話して別れた
とりあえず俺は駆け足ぎみで保健室に向かった
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