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45.保健室と新たな人物

コンコン 《はい、どうぞー》 保健室に着いてノックしたら真樹先生の声はしたからまだ居るかも ガラガラ 「失礼します」 入ると相変わらず大人には見えない可愛らしい白衣君こと須藤真樹先生がデスクで書類?を書いていた 「翔馬くんいらっしゃい」 「こんにちは先生」 こっちにどうぞとソファーに座らされた 先生が俺の隣に座って体を密着させながら 「さてまたお怪我か体調ですか? それとも癒しを求めてですか?」 先生が膝に座ってきてキスをしようとしてきたから ちょっと待って下さいよ……手で止めて 「あ……あの蒼空が昼に来ませんでしたか?」 少し不満そうな顔しながらも立ち上がって 「蒼空ちゃん? さっきまではベッドで休んでましたが、熱もなく今のところは特に異常はなかったので部屋に帰りましたよ」 そう言われて少しはホッとした じゃあ部屋に居るなら帰ろう 「そうですか、ありがとうございます。 すいません大した用事でもないのに押し掛けちゃって」 失礼しましたと言って保健室から出ようとしたら待ってと手を掴まれて今度はベッドに座らされた 真樹先生の香水良い匂いがする 可愛すぎてドキドキしちゃうけど…… 「な……なんですか?」 真樹先生は優しく微笑みながら心臓辺りに手を当てながら 「翔馬くん、 今日も心がお疲れみたいですが何かありました? また先生に嫌がらせでもされましたか?」 真樹先生も結構スキンシップが激しい 学園でモテるのもよく分かるなぁ 「違いますよ、まぁ色々あって」 真樹先生には先週来た時に口外しない約束で全て話した。 家族の事や学園に来てからの騒動等 真樹先生は他の先生達と違って偏見や嫌みを言ったりせず、優しく接してくれたり相談に乗ってくれたりもした 今日の事も話したら 「そうでしたか、 でも先生も気になってたんです。 蒼空ちゃんの様子が変で体調不良と言うより心の落ち込みを感じましたから」 彰達が言ってた事と同じだ やっぱり何かあったのかな? 「そうですか、部屋に戻ったら聞いてみます」 そう言うと真樹先生はうーんって顔して 「話す時は慎重にね? 問い詰めるような聞き方はダメですよ? 話たがらない時は時間も必要ですからね」 「分かりました、ありがとうございます」 立ち上がろうとしたら不意にチュッと口にしっかりキスされた 「フフッ翔馬くんも無理しないように、癒しがほしくなったらいつでも来て下さいね?」 この先生もちょっと積極過ぎる気はするけど 悪気は感じないし、教員の中では唯一の味方だから会長とかよりはマシかな 「は……はいありがとうございます、 じゃあさようなら」 「またね翔馬くん……フフッ」 最後の笑顔が少し不気味にも見えたけど 今度はささっと保健室を出れて安心した。 もしベットに引っ張られたらまた流れで…… まいいや、とりあえず部屋に戻ろう 急ごうと校内の玄関まで走ってたら 「コラー!廊下を走るなー」 ビックリした…… 途中で大声出されて止まってしまった 誰だろうと声の方振り向いたら 「ん?君はもしかして例の転校生?」 「あっ……あのー」 誰この人?

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