「あっ……あのー」 初めて見る顔だけど誰だろう？ 慎重は俺より少し低いけどネクタイで高等部なのは分かる 制服は会長みたいにきっちり着こなして メガメ付けててなんて言うか見た目は真面目君？インテリ系みたいな感じだけど 何せこの雌論学園の生徒だし、見た目だけでは迂闊には判断出来ない 「君が噂の転校生？ 入学早々問題ばかり起こしてるようだね？ 言っとくけど学園の風紀乱す生徒は僕らが許さないから覚えとく事だね、それで名前は？」 この人見た目は大人しそうだけどこの学園生は変な奴らばかりだ それに先輩とは言え、初対面でかなり偉そうな態度だし、生徒会の人達と同じ…… 「噂のトラブル転校生高坂翔馬です。 でも普通はまず自分から名乗るのが礼儀だと思いますが？」 キレ気味で言うとこの目の前のメガメ君は悔しそうな顔して 「コラ先輩に対してなんだその態度は？ 僕は高等部1年の西千秋風紀委員長だ」 えっ…えっ？風紀委員？ こんな何でも有りの学園に風紀も何もない気がするけど、何を基準でやってるんだか…… それに父さん達からも風紀委員の存在は聞いた事なかったけどなぁ 「驚きましたー こんな風紀乱れ放題の雌論学園で何のためにやってるんですか？ もしかして理事長のご都合規則を守ってるんですか？」 生徒会ですらろくな役員が居ないんだから正直信用出来ないし、どうせ生徒会と同じ理事長様の為にでしょ？ けどこの西って先輩はまた大声出してきた 「失礼だぞ！ 僕ら風紀委員を生徒会と一緒にしてるのか？」 「はい！違うんですか？」 俺は即答した また何されるか分からないけど聞く限りもう目を付けられてるみたいだ 生徒会の時みたいに深く関わらない方が良さそうだから 「あんな堕落してる奴らと一緒にされるのは侵害だなぁ 僕ら風紀委員は皆性欲に堕落してないし、 理事長のやり方にも個人的には賛同してない。 君こそ生徒会とつるんで何企んでる？」 要はこの人は生徒会とは不仲で理事長に学園のやり方に不信感も持ってると言うの？ 芹澤先輩達みたいに？ でも風紀委員なんだよね？ よく分からないな 「つるんでないし、企んでないですよ！ まぁ絡まれてはいますけど…… でも別に親衛隊や信者ではないですし、むしろ敵にされてるくらいですよ！ なら逆に聞きますが自称理事長や生徒会と不仲な風紀委員は何してるんですか？」 風紀委員長さんは不思議そうな顔で見てきたけど 考え込んだ後口が開いた 「性格には風紀委員は公式ではないから発言力がないけど裏から少しでも学園の秩序を保とうと努力してるんだぞ！ 淫らになり過ぎてる雌論学園を変えるために理事長や生徒会とも対立してる…… 君も来て早々問題ばかり起こしてる情報があるんだが？」 情報って…… まぁ確かに悪い噂しかないだろうね ならこういう人とはあまり深入りしない方が身のためだろう 「別に今更どう思われても良いですけど、 ただ貴方の話が本当なら俺も同じですよ？ この学園は異常だと思ってますし…… それよりもう帰って良いですか？」 西先輩も慌てた様子で時計みながら 「あっ僕もそろそろ時間だ 聞いてる限り互いに誤解があるのかも、 もし本当に君も学園を変えたいと思ってる同志ならば風紀委員の教室にいつでも訪ねてくれ」 この人まだ信用はしてないし態度もかなり偉そうだけど 嘘をついてるようにも見えない気もする けどもしこの人の話が本当なら話してみる価値はあるかも 罠じゃなければね 「分かりました、考えておきます」 そう言ってお辞儀をしたら西先輩は軽く笑みを浮かべて去っていき、俺も急いで部屋に向かった