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はじめての浄化の儀式 4
ダミアンは泰明を怖がらせないようにそっと手を伸ばして泰明の服に手をかけた
「泰明…。いやなら突き飛ばせ」
「え…っ、王様にそんなことしたら反逆罪になっちゃう」
「構わぬ。そなたの意にそぐわぬことを余がしたのならそなたはそれを拒否することができる」
「ダミアン、大丈夫だよ。拒否なんてしない。オレ、脱ぐから。ダミアンだけ裸なんて不公平だと思うし。いま脱ぐからちょい待って」
泰明が服を自ら脱ごうとするとダミアンはその手を制止させた。
「ダミアン?」
「余の役目を奪うな、泰明」
「え…。脱がせたいの?オレ、男だよ?男の服なんて脱がしても楽しくないだろ?さっさとやること済ませてさ…」
「泰明、そなたが余をどう思っているかは分からないが…余はそなたを好いている」
「え…」
「そなたが元の世界に帰ってからというもの、余の心はまるで穴が空いたかのように痛み、そなたを失った喪失感にさいなまれ満たされない気持ちでいっぱいであった」
「ダミアン、オレは…好きとかはよく分からないけど…いまのダミアンの気持ちを嬉しく思うよ。10年前、誰も相手にしてくれなかったのにダミアンだけはオレと遊んでくれたし、仲良くしてくれてあの時のオレは救われた。だからダミアンにならオレ、全部さらけだせる。脱がして?ダミアン」
泰明はダミアンの手に触れ、服を脱がすようダミアンに頼んだ
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