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第2話 本物の番
「見つけた、私の番、愛しい番」
は?番って、あなたの?
鋭いツリ目の金眼が迫ってくる。瞳孔は縦長で、まるで蛇のようだ。
更には目が慣れてきたのか、金色の瞳の光の影響か少しだけその顔の輪郭が見えた。ひどく整った顔立ちの、気がする。髪の色は暗闇の影響でよく見えないが、暗い色だろう。
――ちゅっ
ん?
んちゅっ
んん?
「んむぅっ!?」
今唇に、柔らかいものが吸い付いて、しゃぶられてるぅっ!?
「んっ、あぁ、んっ」
そして俺の声に興奮したかのように更に唇が吸い付いてきて、ぬるっとしたものが口の中にっ
いやいや、入りすぎぃっ!?舌すっごい入ってきてない!?なにこれ、舌長い獣人!?そもそも1本で合ってるぅっ!?
「ふあ、ぁっ」
やっと舌を抜いてもらったと思えば、次は俺のズボン、いやパンツとお尻の間に指を入れてくるぅっ!?
因みにこの世界、こんなところでなんだがアジアンテイストである。西洋ファンタジーじゃないっ!中華和ベトナムアジアンテンプルヒマラヤいろいろ混ざってるぅっ!!
そんな世界で俺は褞袍のような作業着を着せられていた。丈の長い着物のような上着を、今脱がされ、下に穿いていたズボンを下げられ更にはパンツまでぇっ!?
そして――
かぽっ、かぱっ
あ、靴を脱がされたっ
「ここは土足禁止だ」
「へ、そうなの?ご、ごめんなさい」
イルの宮は内装は中華風で、ぺたんこ靴を履いて過ごしていた。そう言えば、周りは詰め襟の打ち合わせのある仕事着で俺だけこの褞袍風――あぁ、俺だけ別なのにしたのも嫌がらせかっ!ほんっと、あの宮の使用人はっ!でも、無理もない。俺はイルの、偽物の番だったのだ。イルに仕える彼らが納得するはずないのだ。
「うっ」
イルの宮でのことを思い出し、つい涙ぐんでしまった。もう、あそこに戻ることはないから、寝る時間も惜しんで働く必要もないのに。
「何故、泣いている」
ぺろり、と舌で頬を舐められる。
「あ、えとっ」
初めて会って、まだ顔もよく見えない相手に話すことではっ
「ひ、あぁっ!?」
そして俺の尻孔弄ってくるやつに言うことではなくないかっ!?だが……。
「あ、あんっ」
変な声でちゃうぅ――――――――っ!!!
しかも、この世界に召喚された男は否応なく受け、挿れられる側に身体が変化するのだそうだ。イルとは身体の関係はなかった。だから全く自覚はなかったが、こんな、ところでっ!?
「ん、濡れてきた」
「あ、あひっ」
いつの間にか肌着も脱がされ、下半身も露になって、男の指が俺のナカの気持ちいい部分を刺激してくる。
「あっ、あひっ、ああ、あ、あっ。きもちよく、な、ゃっ」
「んっ、すっかりとろとろだ」
これ、これって何?抱かれるパターン!?何で、何で偽物だった、俺にっ
「私の番」
「あん、たの」
番?さっきも、そんなことを……
「あっ」
しかし俺の、俺の尻孔に、どてかくて硬いのが挿入ってくるぅっ!!
「あ、や、なに、これぇっ」
気持ち、良すぎるうぅっ!!
しかも……っ!
「ひぃっ、な、これっ」
何か、ゴツゴツしてる?傷を付ける程ではない。けれどほどよく俺の蜜壺を刺激してくるのだ。
「んっ。蛇族の雄根には突起が無数に生えている。気持ちいいだろう?」
「あっ、あふぅっ」
すごい、刺激してくるっ!快感を届けてくるぅっ!!
しかも、竿までぶっとい、長いっ!!
「あっ、んあぁっ」
「んっ、挿入るっ」
「あ゛――――――っ」
激しい衝撃が最奥を穿ち、快感が身体中に広がっていく。
「あ゛、うぅっ」
その快感に身を捩りつつも、すぐに次の快感が襲ってくる。
繰り返し、繰り返し奥を穿たれる。
しかも突起が抜き挿しされるたびに蜜壺の中を絶えず刺激してくるのだ。
極めつけに、最奥にすごいのが、突き刺さる……!
そして蜜壺の中に収まった男の巨根が更に膨らみを帯び、ぎちぎちに蜜壺を圧迫する。
「あう、ぁ」
そして温かい大量の汁が、勢い良く溢れてくるううぅぅぅ――――――――――っ!!!
「あ、ああぁっ」
気持ちよすぎぃ……っ!
「あぁ、愛している。私の番」
また、番って。
そして男が腕で優しく俺を抱き寄せる。俺の身体には蛇の尾のようなものが巻き付いてくるけれど、抵抗できない。いや、する気も起きない。
それから、
むにっ
ん?
今俺の蜜壺の中に挿入ってる、よな?
それなのに股間に何か、いや確実にトゲトゲした突起のあるものが押し付けられてるんだけどぉっ!?
「あ、あのっ」
これは……まだっ!まだ注がれてるぅっ!?どんだけ!?どんだけ元気なの!?それともそう言う獣人なのぉっ!?
「あぁ、愛している、私の愛しい番」
何度も、何度もそう呼ぶのだから。
「ほん、とに?」
今度こそ、本当の?
「あぁ、もう一生放さない」
その言葉に、ひどく安堵を覚えた。
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