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第4話-2夜叉との対峙
「レン……? どこだ?」
「いぶき? 目が覚めたか?」
初めてだったのにあの後も止められなくなった俺たちは猿のように2回戦3回戦とヤッちまった。最後にはいぶきが気を失い終了となる。もちろんその後の清めと片づけは俺がした。
「ん。腰が痛ぇ……」
俺はあわてていぶきの腰をさする。
「……う。悪い。つい。加減を忘れた」
「夢中になったのは俺もだし……気持ちよかったけどさぁ。俺立てねえみたい」
真っ赤になって潤む目で睨みつけるいぶきが最高に可愛い。足に力が入らないと小鹿みたいにぷるぷる震えている。
「可愛いっ。俺のいぶきっ」
「はあ? レン寝ぼけてんのか? 俺みたいなデカイ男のどこが可愛い?」
俺はいぶきに抱きついた。何を言っても可愛いもんは可愛いのだ。隣に立つ仮条件も手に入った。ぎゅうっと抱きしめると腰に響くって殴られたけど、ニタニタしてたら抱きしめ返してくれた。
「お前こそ可愛いよレン。もう離してやれねえからな。覚悟しろよ」
なんて男前のセリフ。おかみさん、俺がどうこうしなくてもいぶきは男前です。
「俺にも言わせてくれ。俺はいぶきに俺の一生を捧げるよ」
「なんだそれ。おっもーい。重いよ。くく。でも嬉しいぜ。ありがとよ」
軽くあわせるだけのキスをして笑いあう。
「これから先何がおこるかわからないが、お前の隣を俺は歩いてみせるから」
「ならばお前は時々ダメになりそうな俺を隣で支えてくれ」
俺は嬉しくて泣きそうになるのをいぶきの胸に顔を寄せてこらえた。するといぶきが俺の頭を抱きかかえるようにしてこめかみにキスをおとしてくれた。
暖かいものが体中に広がる。いぶきがいるから俺は俺で居られる。
今日のこの日の事を俺は一生忘れないだろう。
――――了。
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