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第185話 ロジャー
イギリス、バーミン◯ム大から客員教授のオファーが来た。ロジャーにとってイギリスは自分の国でもある。
「ミトはどうする?」
もうミトは半泣きだ。
「一緒に行けないの?」
ロジにとって、自分の論文に共感してくれたバーミン◯ム大のディーン教授との、共同研究は、予てからの希望でもあった。
「いいのか?
友達もいない知らない街で、私に拘束されるようなものだよ。
ミトはもっと広い世界で自分の力で羽ばたいて行ける。
この前の撮影だって大評判だし、イギリスに連れて行くのは可哀想だろ。ファンが泣くぞ。」
「嫌だ!ロジと行く!絶対離れないって約束したよ。飼われてる、なんて僕の馬鹿な冗談だよ。
ロジの意地悪!
こんなに大好きなのに、僕を捨てるの?」
子供のように大泣きするミトが愛しくてならない。
小鉄に話した。
「まあ、今ミトは大人気なのよ。
もったいないわね。
ロジャーはミトを連れて行きたいんでしょ。
ミトはどうなの?」
ロジに抱きついて離れないミトが
「離れてなんか暮らせないよ。
前よりずっとずっとロジが好きなんだ。」
「可愛いこと。ロジャーもメロメロね。
行ってらっしゃい。何年かかるの?
その時は大人っぽいミトを売り出すわ。」
「うん。ロジ、向こうでは、ゲイだとまずいの?
ゲイの嫁とか。」
「はは、そんな事はないよ。一部のカトリックだけだ。フレディ・マーキュリーの国だからね。」
「僕、絶対ロジから離れないからね。」
ロジにキスしてもらっているミトが可愛い。
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