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第186話 傑と礼於

 ロジとミトのイギリス行きを聞いて、いつものメンバーが喜んでいる。 「一年?二年?でも帰って来るんだよね。」 ハジメが驚いている。タカが、 「いいなぁ。オレもイギリスに行ってみたいよ。 ハジメ、会いに行こう。」 傑が 「イギリスだったら、ついでにスコットランドのアイラにも行きたいな。礼於も懐かしいだろ。」 「うん、思い出の場所だ。一生忘れない。 ミセスジンジャーのスモークサーモンを食べに行こう。ハギスはやめておく。」 「じゃあ、みんなで行こう。ゲイの修学旅行みたいに。レイモンや尊も誘って。」 「みんな遊ぶ事は大好きだね。」 「遊びをせんとや、生まれけん、だよ。」  二人のマンションに帰って来た傑と礼於。 手を握る。礼於は傑を確かめる。本当にこの手に届いているのか、時々不安になる。 「礼於、寂しくなった?ミトとお似合いだったね。あのポスター。ちょっと妬けたな。」 「ホント?傑、ヤキモチ妬いてくれた?」  傑が抱きしめてくれる。その手を握って、抱きつく。 「膝においで。」 傑の首に抱きついて、膝に乗る。 鼻をくっつけながら、 「傑、愛してる。傑の匂いが好き。」 「ヤバい。タバコ臭いだろ。」 「それも全部好き。」  舌を絡ませて、濃厚な口づけを交わす。 「あん、傑好き。欲しくなった。傑もボクが欲しいって言って。」 「もちろん、いつもおまえが欲しいんだ。」

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