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同棲編 倉木と律 後編※
「ハァ…ンッ…ンッ…翔さん…」
律は、倉木のパジャマの匂いを嗅ぎながら、1人で始めた。
「ンッ…アッ…ハァ…気持ちいい…」
最初は座ってしていたが、力が入らなくなり、ソファに寝転びながら、自分のを上下に動かす。
「ンッ…アッ…翔…さん…」
律は、倉木とのエッチを思い出しながら、興奮して、腰が浮く。
その時…
「律? 」
急に倉木の声がした。
「えっ? しょ、翔さん? 」
驚いた律は、ガバッとソファから、起き上がった。
そこには、嬉しそうな顔をした、倉木がいた。
「な、な、なんで? こんなに早いんだよ! 」
慌てて、ズボンを上げながら、律は文句を言う。
1人でしてるのを見られた恥ずかしさで、律は真っ赤になる。
そんな律をニヤニヤしながら、抱き締め、
「なんでって、そりゃ可愛い恋人に、早く会いたいからだろ? 」
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数分前、倉木は静かに、玄関を開けた。
(律は、もう寝てるかな? )
時計は11時を回っている。たまに律は早く寝るので、起こさないように静かに、家に入る。
リビングからテレビの音が聞こえてきた。
(テレビがついてるなら、まだ起きてるかな? )
リビングのドアを「律」と声をかけながら、開けようとして止まる。
「ハァ…ンッ…ンッ…翔さん…」
律の声が聞こえてきた。
倉木は、そうっとドアを開け隙間から覗いた。
そこには、自分のパジャマに顔を埋めながら、1人でしている、律がいた。
(ヤバい、なんて可愛んだ! この恋人は! )
「ンッ…アッ…」
律の1人でしてる姿は、1週間の過酷な寝不足や、疲労を忘れさせるほどだった。
(このまま、見てたいが、1人でし終わってしまったら、俺が困る)
倉木は、そうっとドアを開け、律の側に行く。
気持ち良さそうにしている、律を止めるのは申し訳なかったが、声をかけた。
「律? 」
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「ってな訳で、律が最後までされちゃうと、俺も欲求不満なんで、途中で止めたんだ。ごめんね」
抱き締めながら、理由を説明する。
「翔さん、気持ち悪くないの? 」
「なにが? 」
「だって…翔さんのパジャマ嗅ぎながら、1人でしてるなんて、普通キモイだろ? 」
「全然、だって俺も良くしてるよ? 律が居ない時」
倉木の発言に、律は驚いた。
「えっ? 翔さんも? 」
「ああ、パジャマなんて、逆に可愛いよ。俺は洗濯前の律のトランクとか…」
「いや、翔さん! それは止めてくれよ! 」
倉木のカミングアウトに、心底驚いた律だった。
「さて、律。暴露も終わった事だし、続きを俺にさせてもらってもいいかな? もう、我慢出来ないんだが」
そう言って、倉木は自分の物を、律に押し付けた。
「翔さん…そんな興奮したの? 」
「当たり前だろ? 恋人の喘いでる姿に興奮しない奴がどこにいるんだ? 」
「変態…」
律は嬉しそうに、返した。
「変態で、結構! さてと! 」
ヨイショっと、律を抱えて寝室に行く。
「うわっ! 翔さん、待ってくれよ」
「やだね、1秒も待てない! 」
律を寝室のベッドに下ろし、倉木は服を脱いでいく。
「律、さっきの続きは俺がしてあげるから、律は何もするなよっと! 」
倉木は律のスエットを脱がし、律の両手を上にあげた。
「翔さん? 何してるの? 」
倉木が、タオルを持ってきたから、律は不思議そうに、聞いた。
「んっ? 俺の事を変態って言うから、その通りにしようと思ってね」
そう言って、倉木は律の手首を、タオルでベッドに括りつけた。
「ちょ! しょ、翔さん? 」
「だって、さっきまで、律は自分でしてたんだろ? だから次は俺がするから、邪魔しないでもらおうと思って」
「いやいや、そんな…アッ…」
文句を言う律を無視して、倉木は律のを口にくわえた。
「アッ…ンッ…ヤバ…い…翔…さん…ンッ…」
手首を縛られてるせいか、いつもより気持ち良く感じる律は、声を抑えられずにいた。
「ンッ…ンッ…アッ…」
「ハァ…律…いつもより感じてるね…腰が浮いてるぞ」
「だって…ンッ…翔さん…アッ…俺…もう…」
「いいぞ、イッて…」
倉木は、早く動かしだした。
「アッ…ンッ…はや…い…アッ…もう…アッ…アッ…イク…イク…ンンッ!! 」
手を縛られたまま、律は倉木の口の中で果てた。
「ハァ…ハァ…もう…翔さんの…意地悪…」
ジロっと睨みながら、律が文句を言う。
「ごめんごめん、外してあげるよ」
チュッとキスをしながら、タオルを外す。
「たっく、今度は俺が翔さんを気持ち良くさせる! 」
そう言って、律は倉木の上にまたがる。
「翔さんは、動かなくていいよ」
律は倉木の上に乗り、そのまま腰を落としていく。
「アアッ! …入った…ンッ…」
「ハァ…律…ンッ…無理するなよ…」
倉木は律の腰に手を当て、ゆっくり動く。
「アッ…ンッ…俺が…動く…ンッ…」
「それもいいけど、一緒だともっと気持ちいいだろ? 」
「アッ…ンッ…ンッ…」
(もう…俺が…翔さんを…気持ち良くさせたいのに…結局…翔さんにはかなわないや…)
律は、諦めて身を委ねた。
「律…いい子だ…ンッ…クッ…」
「アッ…ンッ…ンッ…」
倉木の動きが早くなる。
「律…ンッ…悪い…久しぶりだから…もう…」
「うん…ンッ…イッて…アッ…いいよ…アッ…アッ…気持ち…いい…ンッ…アッ…アッ…アアッ!! 」
「ンッ……ハァ…ハァ…律…愛してる…ンッ…イク!」
律の許可をもらい、倉木は激しく動き、律の中で果てた。
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「律、水飲むか? 」
「ありがとう」
律は起き上がり、水を飲む。
「大丈夫か? 少し無理させたな」
「大丈夫だよ、久しぶりだったからね」
倉木はベッドに腰掛け、律の髪を触りながら、愛おしそうに律を見る。
「悪かったな、もう少しゆっくりしようと思ってたんだけど、帰ってきて、あんな可愛い律を見せられちゃ、理性も吹っ飛んだ」
「もう、恥ずかしいから言わないでくれ! 」
ふくれっ面をしながら、律はそっぽを向く。
「そんな事言うなよ。また見せてくれ」
「いや、もう翔さん、変態すぎだよ! 」
律は文句を言い、布団に潜る。
そんな律を見ながら、倉木は心底幸せと感じた。
(律、俺は君のどの仕草にもときめいてるんだよ。毎日俺を幸せにしてくれてありがとう)
倉木も布団に入り、後ろから律を抱きしめ、
「愛してるよ、律。おやすみ」
と、律の頭にキスをして、眠りにつく。
倉木が寝たのを確かめて、律は倉木の方に体を向け、
「俺も愛してるよ、変態な翔さんも全部」
と、倉木の頬にキスをした。
「1週間お疲れ様。明日はゆっくりしようね」
そう言って、律も眠りについた。
--------おしまい--------
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