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★第36話 ハルマの視点
翌日、リョウスケが教室に迎えに来た。
無言で道を歩く。
部屋に着いて、それぞれのいつもの位置に座る。
「……その……ごめん。色々と、全部、俺が悪いんだ……。これから気をつけるから……また前みたいに戻りたいんだ。」
リョウスケがそう言った。
リョウスケなら、そう言うだろうと思っていた。
「うん……。わかった。俺も、なかなか連絡しなくてごめん……。」
意地を張るのはやめよう。
「ハルマ……。」
リョウスケが抱き寄せてきた。
やっぱり、リョウスケに抱きしめられると嬉しい。
「……カシワギ先輩とのキス……どうだった?」
「え……。」
リョウスケを思わず見た。
「見ちゃったんだ……。印刷室で……。」
なんで、そんなピンポイントでかち合ってしまうのか……。
「ごめん……。リョウスケと離れてる間に、ボランティアを一緒にしたら、仲良くなっちゃって……。」
「……気持ち良かった?」
「……それほどじゃなかったよ。」
「……カシワギ先輩のキスなら、優しそうだけど……。」
「うん。それは、そうだね……。」
「まだ、キスしかしてないの?」
「そうだよ……。」
「本当に?」
「本当だよ。」
タツオミは、意図的にリョウスケをハメた。
それに比べて、カシワギの方は、俺を好きな気持ちを利用した。
こちらの罪の方が重い。
「浮気だよ……。怒るよね?」
俺はリョウスケを見た。
「え……いや。俺が悪いんだから、いいよ。でも、何したかは、ちゃんと、聞きたいかな。その……キスって、軽くしかしてないの?もう舌も……入れられたの?」
「うん……ディープキスは……した。」
リョウスケは、俺の口元に指を持ってきた。
「ハルマは……カシワギ先輩に舌を入れられて、どう返したの?」
「え……?」
口開いたら、リョウスケの人差し指と中指が口の中に入ってきた。
「んふっ!」
指の出し入れで唾液が掻き混ぜられて、じゅぷじゅぷと音が鳴る。
「……いつもなら、ハルマも俺の舌を舐めてくれるじゃん。カシワギ先輩にもそうしたの?」
「ひてない……。」
指を出し入れさて、うまく話せない。
指を口に入れられただけなのに、なぜが興奮してきた。
「……他には、何もされなかったの?」
「………………。」
口が塞がれていたので、リョウスケの手をとり、股間に触れさせた。
「触らせたんだね。」
リョウスケの手にさすられて、体がビクつく。
唾液を飲む音が響く。
リョウスケは、俺の学ランのズボンのチャックを下ろし、手を入れてきた。
直に触れられ、たまらなくなってきた。
リョウスケは口から指を抜くと、俺を抱き寄せて、強くしごき始めた。
「んっ!あっ!」
「……ハルマ……俺としたい?」
「うん……っ。」
「したいなら、したいって、ハッキリ言って。」
「したい…。リョウスケと、したいよ…!」
「すごくしたい?」
「ん……っ!すごく、したい…!」
リョウスケはしごくのをやめると、自分のを出した。
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