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第4話

「あー! ワースのお兄さん!」 「神覚者様ですよ」  順序が逆になりつつも呼び出し主であるウォールバーグ校長の居る校長室へと足を向けるオーターの足を止めたのは、ワースと同じレアン寮の二年生ラブと一年生のマイロだった。  オーター自身はふたりを個として認識していなかったが、ワースの名前を出されたことでおそらく弟の知り合いだろうと認識し足を止めたまま意識を傾ける。  ラブは兼ねてより知っていた神覚者であるオーターを下から、右斜下から、左斜下からジロジロと見ながらワースの兄だけあって似ていると観察する。神覚者に対しての無礼な態度にマイロはおろおろしながらも、何かあれば怒られるのは自分ではなくワースだろうと楽観視もしていた。  しかし、マイロの恐れることが目の前で起こってしまった。 「ねぇ? 私カワイイ?」 「あ、ちょっと!」  上目遣いの媚びる目線でラブはオーターを見上げる。元々強く止める気も無かったが起こってしまった事態にマイロはやれやれと両肩を落とす。  流石に神覚者相手に殺すなどと物騒なことは言い出さないはずだと考えつつも、それがラブである限り絶対に無いと言い切れぬところがマイロにとって悩ましいことだった。  オーターはラブを見下ろし、その質問に対する妥当な返事は何であるか、考えあぐねた結果眼鏡を上げ直しながらゆっくりと口を開く。 「愚弟の方が何倍も可愛いのは当然でしょう」 「グケイ?」  ラブにはその言葉の意味が理解出来なかったらしく、ただ不思議そうに首を傾けるだけだったが神童とも謳われるマイロはオーターが放った言葉の意味とそれが誰を指し示しているのかを瞬時に理解して青褪めていた。

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