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第9話

「んっ……ん、んぅ……」  二本の指でそこをゆっくり撫で上げると、理人さんのなかが、きゅんっと締まった。 (な、なんでずっと、そこ、ばっかり……っ)  なんでって…… 「あっあっあっ……!」  かわいいから。 (も、もしかして、またお尻でイかせようとしてるのか……?)  うーん。  そのつもりだったけど、実は、俺の方も、もうけっこう限界だったりする。  理人さんのを整えるために、じっくりねっとり攻めまくっていたら、 (あっ、気持ちいい……もっとぉ……!)  と煽られまくるわ、 (お風呂で一回出しておいてよかった……)  とかわいすぎる事実を暴露されるわ、 (指じゃなくて佐藤くんのがほしいのにぃ……っ)  とお強請りされるわ。  心臓にも下半身にも悪いことこの上ない。  まだ挿れてもいないのにうっかり昇天してしまいそうになり、俺は慌てて指を抜いた。  見下ろすと、すっかり準備万端になった理人さんのそこが小刻みにヒクついている。  まるで、早く早くと急かすように。 「理人さん……」  取り出した俺自身をそっと当てがうと、理人さんの全身が強張った。  期待と不安でいっぱいのアーモンド・アイを見つめながら、ゆっくりと先端を埋めていく。 (あっ……入ってくる……!) 「いやっ……」 「嫌?」 「あ、ちがうっ……」 (久しぶりだから、ちょっと怖いだけ……っ) 「やめますか?」 「やだ……っ」 (嫌だ! やめるな!) 「プッ、わかりました」  繋がりが深くなるにつれ、理人さんの指が俺の背中に食い込んでくる。  腹の凹凸を震わせながら耐える健気な姿がたまらない。  俺を受け入れるために頑張ってくれているんだと思うと、どんどん愛おしさが溢れてくる。 「ああ……っ」  ついにすべてが埋まると、理人さんは大きな声を上げた。 「あっ、あっ、あっ……!」  俺の先端が最奥を突き上げるたびに、理人さんはかわいく悶えてくれる。 「あっ、んっ、ふぁあ……っ」  でも、心の声が、まったく聞こえない。 「理人さん、こういう時は静かなんですね」 「は……?」 (恥ずかしいくらい声出ちまってるのに、まだ足りないってことか……?)  や、そうじゃなくて。 「佐藤くんのおっきい~とか、そこじゃなくてもっと奥がいい~とか、言葉では言ってくれないんだな、って」 「そ、そんなの……」 (なか、佐藤くんでいっぱいなのに……そんな余裕、あるわけないだろ……っ)  それは、まさに一撃必殺だった。  ザ☆クリティカルヒット!  理人さんの究極のひと言に元々ミジンコサイズに縮んでいた理性をピンポイントでぶち抜かれた俺は、もう諦めるしかなかった。  あまりにあっけなく本能に乗っ取られた俺は、 「あっ、やぁっ、佐藤くっ、急に激しっ……あぁん……ッ」  理人さんを啼かせて啼かせて啼かせまくったのだった。

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