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第30話 ☆
書斎の真ん中に置いた机に優しくソリテを押し倒すと軽く啓影の胸板を押し「紅茶、冷めるだろ」「ソリテ猫舌やし冷えたぐらいがちょうどええやろ?」些細な攻防を交わしながら指先で首筋を撫でやればぴくんと反応した後、観念するように押す力を弱めた。
ちらりと啓影を一瞥し「1回、だけだから」無理難題を吹っ掛けるソリテに啓影は愛おしそうに笑った。
「ごめんなぁ、ソリテ。それはできそうにないわ」
「し、しろよ、努力ぐらい」
「仮に俺が出来てもソリテは出来るん? 1回だけで。満足する?」
頬に手を添えじぃっと彼の深い藍色の瞳を見つめればすぐさまそらす様を見て啓影は小さく笑った。
ふに、と唇に触れ「出来んよなぁ? ソリテも。そんな1回じゃ」「………で、きるし」小さな声にふぅん? と揶揄いたくなる気持ちを抑え込みながら言えばそれた視線が啓影を射抜いた。
「賭けても、いいぞ。別に」
「へぇ? ほんなら、出来んかったらなんでも言うこと聞いてや」
「いいぞ、それなら」
迷うことなく約束を交わすソリテに絶対無理やろなぁ、なんて思う。
まあ、言ったところで彼の性格上一度言ったものを撤回することはないだろうし結局の所この賭けは啓影が有利なのだ。
だって、ソリテがセックスを1回しただけで満足すればいいだけの話である。啓影にとって不利な話でもなくこちらが勝てば甘い蜜を吸えるのだ。
「……ほ、ら。早く、するぞ」
ぐいっと顔を引き寄せられ重なる唇。ソリテ自らが口付けることなんて滅多にないのに。
ただ重なる口付けなのに、それだけで満足しそうになる。けれど、当然これだけで済ませるわけはない。
すぐさま離れようとするソリテを引き留めるように頭の後ろに手をやり固定しては唇を開けるように舌先で唇をつつけばゆっくりと開く。
「ぁ……ん……ッ」
開かれた口内へ舌を滑り込ませ奥で縮こまっている彼の舌に絡めればすぐに甘い声が聞こえる。
くちゅりと水音を響かせながら舌を絡めていくともう息が続かないのか弱々しくソリテが啓影の胸を叩いた。
「は……ぁ……」
「ソリテ、休んでる暇ないで」
「わ、かってる」
首筋へ舌を這わせ軽く噛めば「飲んで、いいから」催促されたと思ったのだろう。彼から許しをもらい啓影は彼の首筋へ牙を食いこませた。
噛んだ箇所から溢れる血を飲み喉を潤し牙を抜いては最後の一滴まで舐めとり飲み干す。
「……ソリテ、もしかしてイッた?」
「な、んで分か……ち、ちが! イッてない!」
口を滑らしかけたソリテが慌てて否定しようにももうすでに遅い。
にんまりと笑い彼の逸物をズボンの上から撫でる。
「へぇ? 血を吸われてイッたんや?」
「……っ」
「ほんまお前はかわええなぁ……」
耳まで真っ赤になったソリテはせめてもの抵抗とばかりに顔をそらした。
恥ずかしさでふるふる震えてる様も可愛い。
いつもなら胸を責めその後逸物、と決めているけれど今日は先にイッて濡れてしまった逸物から責めてみようか。
ズボンの前を寛げまだゆるく勃ち上がっているソリテの逸物を取り出し軽く扱いてから啓影は口に含んだ。
「ッ、あ……、けい、えいっ」
「いふでも、いっふぇ」
「だ、から、そこで喋んなって……ッ」
先端を舌で擽り竿を舌で舐めとり時折吸い付いてやれば先走りが溢れる。
視線を彼へ向ければ相も変わらず声を必死に我慢している。
喉奥まで咥え込み締め付ければビクンッとソリテの身体が跳ねた。
「っん、ァ……!」
じゅぶじゅぶとわざと音を立てながら咥え舌で刺激を与えれば限界なのかソリテの逸物が震える。
それなら最後にと一際キツく喉奥で締め付けてやればどぷりと射精した。
ごくりと精液をすべて飲み干しソリテの逸物から口を離し彼の口に指をやる。
「舐めて、ソリテ。ローションないし」
「は……ん、む……」
指先を咥えちろちろと舌を這わすソリテにこのまま口内を乱暴に犯したくなってしまう。
衝動を懸命に抑えながらなにも言わず足りないと伝えるように口内へもっと指を滑り込ませては少し驚いた顔をしている。
そうして彼の舌を指の腹で撫でまるで後孔を解す様に指を出し入れしてやるとソリテの顔にさっきよりも色濃く欲情の色が浮かんだ。
「もう、ええかな」
これ以上は我慢できなくなりそうだ、と思い彼の口内から指を抜き唾液で濡れそぼった指を後孔へ充てゆっくり中へ入れ込む。
「ぅ、ンッ! ぁ、は……っ」
異物感に少しだけ苦しそうに息を吐きながらもそれでも微かに甘さを感じる声だった。
狭く熱い胎内を割り開くように指を動かす。唾液だけでは当然潤滑油の代わりになどなるわけないけれど、些細な滑りだけあれば後は素直なソリテの胎内は啓影の指を受け入れその先の行為を期待するように開かれてゆく。
指を1本から2本へ増やし前立腺を刺激しながら3本に増えた頃には彼の後孔はぐずぐずに蕩け始める。
それでも、もう少し彼への負担を減らそうともう少し解そうとすれば我慢の限界だったソリテが口を開いた。
「け、いえい。もう、入れて……くれ」
そろりと上を見上げれば欲情しきった深い藍色の瞳と視線が合う。
無意識なのか早くと誘う様に手を伸ばした先は啓影のズボンの上。そこから逸物を撫でる。
もう理性など彼の中から消えてしまったようだ。ここまでトんだ彼の様子は物凄く珍しく啓影はごくりと唾を飲み込んだと同時にもうソリテの頭には賭け事なんて微塵もないのだろう。
あるのはもう快楽に溺れることだけ。
わざと見せつけるようにゆっくりとズボンの前を寛げ逸物を取り出せばソリテの手が直に触れた。
「っ、そんなに早く欲しいん?」
「ん……、欲しい、から。早く」
なんのスイッチがどこで彼に入ったのだろう。いつもはここまでならないのに。
自ら啓影の逸物を扱く手にそれだけで達してしまいそうになるけれど、そんなもったいないことはしない。
オイタをする手を止め繋いで指を絡め塞いでから後孔へ押し当て胎内へ沈めていく。
「ァ、ふ……ッ! ん……ぁ、あっ!」
スイッチが入ろうとトんでいようと声だけは我慢したいなんて気持ちがあるのか空いてる手で口を塞ごうとするものだからそれよりも先に彼の口を口付けて塞ぐ。
啓影は空いた手で彼の腰を掴んでさらに奥へ侵入しながら口内へ舌を入れ込ませ絡める。
「ん……ふ、ぅ……ッ。ん、ん……っ!」
「は……っ、ソリテ……」
一先ず奥まで侵入すれば舌先に甘く吸い付き緩く腰を揺らしながら口内を犯す。
その度に胎内がキツく締まる。堪えなければそれだけで何度達したことになるだろうか。
「ぷは……っ、は……ぁっ」
息が続かなく限界だと訴えたソリテに仕方なく口を離せば必死に酸素を求めようと呼吸を繰り返す様が可愛くてガツンと奥を叩きつけた。
「は、ひ……っ!?」
「あは、すごい顔、ソリテ」
まだ酸素が足りなかったのか突然の強い快楽に驚いて目を丸める姿も愛おしく頬を撫で額に口付け落とした。
スイッチが入ったのはソリテだけじゃない。彼に煽られるように啓影の中の僅かな嗜虐心が目を覚ました。
別に痛めつけたいとかそんなのではない。ほんのちょっといじめるだけである。
先端で引っ掻くように前立腺を突き上げながら時折素早く腰を打ち付ける。
「ん、ひ、ぃ……ッ、あ、ァっ! け、いえ……っ」
「んー? なぁに、ソリテ」
「ぁ、ん、ふ……ッ、も、すこし、ゆっくり……っ!」
「やーだ」
ニコリと笑いながら彼の提案を却下し、タンタンと腰を最奥へ打ち付ける。
口では早い律動に嫌だと言っていながら喘いでる姿を見るにいやよいやよも好きのうち、みたいなものだろう。
ちょっと意味合いは変わるかもしれないけれど。
「ひ……ぁ、あっ! だめ、けいえい……!」
「ソリテのダメは、ええってことやんなぁ?」
「んぁ、あッ! い、く……イッちゃ……ッ!」
「ええよ。好きなだけイッて?」
結腸の入り口が緩んだのを見計らいさらに強く腰を打ち付ければがぽ、と音を立て中へ入り込む。
それと同時に胎内が痙攣し繋がった手の力が強まりソリテの背がそれ声にならない嬌声を上げながら彼の腹に散る精液を見て達したのだと分かった。
「ん、ふふ。上手にイケたなぁ♡」
「ぁ、は……ふ……っ」
「俺がイくまでもう少し頑張ってな、ソリテ」
「ゃ、ひ……ッ! ふぁ、あっ!」
貪るように腰を打ち付けながらソリテの逸物からは残滓がぱたぱたと垂れ落ちている。
もうここまでくれば声を堪えることなんて頭になくただ律動に合わせて鳴くしかない。
「かわい、ソリテ。好き、大好き」
「んひ、ぃ、ア……ッ、ぁ……!」
空いた手はガリガリと猫の様に机に爪を立て繋がった手は啓影の手の甲に爪を立てているのにも気付かないまま揺すられ喘いで、そしてぐぐっと胎内でさらに大きくなる逸物にソリテは反射的に締め付けた。
「……っ」
「ぁ、ふ……あ、つい……っ」
どくどくと胎内へ注がれる精液の熱さにふるりとソリテは身体を震わせゆっくりと息を吐いた。
繋がった手をするりと解き啓影は彼の頬に口付け落とし尋ねる。
「満足した?」
「………、し、てない」
「んは。ほんなら、ソリテの負けでええ?」
「……」
「やなら終わってもええけど」
「……、い、いい。負けで、いいから。もっかい、しろ」
命令口調ではあったもののソリテは賭け事に負けたと白旗を上げた。
にんまりと満足そうに笑い啓影はもう一度彼の身体を堪能すべく腰を揺らした。
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