65 / 70

第29話-1 お仕置***

「あの。お仕置って痛い事もする?」 「……いや。痛がらせるつもりはない。だが少しは怖さも教えたい」 「怖さって?」  サミュエルに抱き寄せられ深く口づけられる。舌を絡められ甘噛みされ歯列をなぞられてぼぅっとなったところで布を目に当てがられ目隠しをされた。 「……人は……視覚を塞がれると感覚が研ぎ澄まされるらしい」 「さっサム……何これ……?」  僕は慌てて目隠し布をとろうとすると今度はその手をサミュエルに掴まれた。 「しっ……お仕置だからな。この手も一つにまとめてしまおう」 「え?……え?あの……」  着ているシャツの前ボタンを全部外すと腕の部分だけ袖を通したままシャツをくるりと捩じって腕ごと頭の上でまとめられてしまった。シャツから腕が抜けない。そのままベットに固定されてしまった。 「この時点で腕は痛くはないか?」  少し腕の部分に余裕をもたせてくれたようだ。……と言う事は多少は動くって事? 「痛くはないけど上半身裸なのが恥ずかしいよ」 「大丈夫だ。もっと恥ずかしい格好になるから」 「ひぇ?」  ズボンに手をかけられ引き下ろされるのがわかる。視界を奪われているせいか次に何をされるのかわからなくてちょっと怖い。 「くくっ」 「え?何?なんで笑ってるの?」 「いや。反応してくれてるのが嬉しくてな」 「反応って?」  何が反応してるのかは次の瞬間わかった。サミュエルが僕の中心をかぽっと咥えたからだ。 「ぁ!や……うそ……はんっ」  視界が塞がれてるせいかサミュエルの舌の動きがいつもよりも鮮明に感じる。奥まで咥えられ上下に動かせられ、ちゅぱっと吸い上げられるとダイレクトに腰にくる。 「やぁっんんんっ!」 「……イイ声だ」  そのまま膝裏を掴まれ胸に押し付けられる。え?僕今どうなってるの?膝が胸にってことは?そのまま膝を固定された。 「アルはこんな場所もピンクなのだな」 「ばっ!ばぁかぁっ!」  どこ見てるのさ!きっとこの格好は股ぱっかんのはず?めっちゃ恥ずかしい。さっきのもっと恥ずかしい格好ってこれなの?僕が動揺してるとぬめっと濡れた感触が後蕾周辺で感じる。 「ひゃんっ!やめっ!どこ舐めてるのさ!」  見えない分、生暖かい舌の感触がより直に感じる。後蕾から雄の間をべろりべろりと舐められゾクゾクする。びくびくと自分の雄が震えてるのがわかる。なんてとこ舐めるのさ!今度僕もし返してやる!  ふいに舐められるのが止まる。 「サム?どこにいるの?」  見えない分不安になる。傍に居てくれてるはずなのに気配がしない。そう、これはヴァイスが潜入してた時と同じだ。戦闘力が高く優れた感覚の持ち主は自分の気配を限りなく消してしまうことが出来る。改めてサミュエルも凄く強いんだと理解した。 「さ、サム?ねえどこ?」  身動きが取れない。視界も遮られ腕も動かせない。僕をこのままにしてどっかに行っちゃったの?どうして? 「サムっサムっ!……怖いっ」 「…………泣くな」  サミュエルの声にホッとする。僕は泣いてたの?チュッとほほにキスをされるとサミュエルがいるほうに擦り寄る。 「……だめだな俺は。アルの泣き声に弱い。本当はもっと怖がらせようと思ったが」  ぎゅうっと抱きしめられると暖かさに安心する。やっぱり僕はサミュエルが好きだ。僕のサミュエル。 「アル。アルベルト」  僕を呼ぶこの声が好きだ。優しい低音ボイス。首筋から鎖骨、胸へと降りてきて乳首を吸われる。 「んっ……吸ってもおっぱいは出ないよ」 「……愛でたい」  舌先でツンツンと刺激を与えられると痛痒いようなくすぐったいような感覚が走る。 「んぁっ!」  サミュエルの太くてゴツゴツした指が後蕾を刺激しだす。ヌルッとしたモノが塗り付けられてるから香油だろう。 「はぁん……」  サミュエルの指が僕の中を進入してくる。濡れた音が耳を犯す。一本……二本と指の数が増えていく。 「ぁ……ん……っ……んん」

ともだちにシェアしよう!