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第1話 俺と結婚するか?(3)★

「んあっ、あ……あぁっ、高山、さん……」  体の奥深くを犯されながら、またもや侑人は腰を揺らし始める。  もはや無意識でしかなかった。奥壁をこじ開けられるたび、凄まじい快感が脳天まで走り抜けてたまらない。 「は……っ、エロすぎ。俺も熱くて蕩けそうだ」  高山は色っぽい声色で言うと、律動をより激しいものにさせる。  その途端、限界が一気に寸前までやってきた。侑人の脚がガクガクと小刻みに震え、腕を掴まれたまま体勢が崩れだす。 「ああっ! あっあ、や……もうっ」 「イく? いいぞ、イッちまえ」  甘ったるい囁きとともに、高山が一際強く腰を打ち付けてくる。  侑人は抗うこともできず、体を弓なりにしならせて絶頂まで引きずり上げられてしまった。 「あ、ああ――っ!」  腹につきそうなほど反り返った自身から精液が溢れ出し、シーツを汚していく。同時に体内が痙攣して、高山のものを強く締め上げた。 「……っ」  高山が低く呻く。  コンドーム越しに熱い飛沫を感じ、彼もまた後を追うように達したのだと知った。  しかし、余韻に浸っている暇はないらしい。射精が終わったところで腰を引いたかと思えば、高山は手早くコンドームを外して新しいものを装着する。 「ちょ、高山さん!」 「お前だって、一回じゃ満足できないだろ?」 「それはそうだけどっ。少しくらい休ませてくれたって――わっ!」  声を上げるも、すぐに体をひっくり返されてしまった。  仰向けの状態で脚を開かされ、萎えることを知らない男根が押し当てられる。そして、そのまま一気に貫かれた。 「ふあっ、あ、あぁ……!」  侑人は驚きに目を見開くも、すぐに蕩けた表情を浮かべる。絶頂を迎えたばかりの体はあまりにも鋭敏で、挿入される感触にも感じ入ってしまっていた。  そんな状態のところに高山が抱きしめてきて、容赦なく腰を使いだす。 「あ、あっ、や……いいっ」 「はは、嫌なのかイイのかはっきりしろよ」 「んっ、あ……もっと、高山さん……っ」  しがみつきながら懇願すれば、高山はフッと笑って唇を重ねてきた。その間も律動が止むことはない。  あとは快楽の海に溺れていくのみだった。  後背位から始まり、さまざまに体位を変えながら何度も求め合った結果、侑人はベッドの上でぐったりとしていた。全身汗やら何やらでベタベタと気持ち悪いし、喉もカラカラに渇いているものの起き上がる気力がない。 「ほら、水」  高山がミネラルウォーターのペットボトルを手渡してくれたけれど、涼しい顔をして煙草を吸っているあたり、何とも言えなさを感じてしまう。  侑人は勢いよく上体を起こし、喉を潤してから言い放った。 「あんたさ、煙草吸うのいい加減やめろよ」  が、相手は煙草を口に咥えたまま不敵に笑うだけだ。 「悪いな、吸わずにはいられないんだ。瀬名がストレス発散に抱かれたがるのと一緒」 「ヤニカスと一緒にすんな。なに、俺とセックスするとストレス溜まるわけ?」 「そういったことじゃないんだが。まあ、こいつは吸わないとわかんねえか。……あーそうだ。普段はクソ不味い煙草も、瀬名とヤッたあとだと美味く感じるからってのもある」 「……なんだよそれ、最悪。こっちはキスも不味くてかなわないのに」 「そう言うわりにはお前、拒まねえじゃん」

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