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第6話 愛しい人へ捧ぐ未来(6)★

「おいおい、まだ動いてないのに締め付けんなっての」 「あ、ごめ……っ」  慌てて力を抜くも、一度意識してしまったせいで妙な感じがする。  高山は苦笑して頭を撫でてきた。 「ったく、お前は本当に可愛いな」 「……か、『可愛い』とか言われてもあんま嬉しかねーし。もっと何かあんだろ」  照れ隠しにそんなことを口にすれば、「それもそうか」という呟きが返ってくる。それから、耳元にスッと顔を寄せられて、 「好きだぜ、侑人」  ――吐息混じりに囁かれた。  侑人は耳まで真っ赤になり、より強く高山のものを締め付けてしまう。高山はククッと喉で笑って続けた。 「また締まった」 「っ……」  意地悪な声と視線に、侑人はますます顔を赤くさせる。  その様子を楽しげに見下ろす高山だったが、こちらの脚を抱え直すなり、不意に腰を動かし始めた。 「ま、待って……!」 「余裕がない、つったろ?」 「っあ、高山さ……ん、あぁっ」  いきなりの激しい抽挿に侑人は戸惑いを隠せない。だが、内壁は悦びに打ち震えており、あっという間に快感が押し寄せてきた。 (なにこれ、いつもより気持ちいい……っ)  乾いた音を立てて、肌同士が荒々しくぶつかる。結合部のローションもすぐに泡立ち、グチュグチュという卑猥な水音が止まらなくなった。 「あ……うぅ、んっ」  恥ずかしいのに、体は言うことを聞いてやくれない――高山のものが中を押し広げながら出入りするたび、内壁がきつく締まって収縮を繰り返す。その圧迫感がまた気持ちよくて、どうしようもなくなってしまう。 「あ、んっ、高山さん……ど、しよぉ」 「ん?」 「気持ち、よすぎてっ……」 「俺もだよ。お前のナカが良すぎて、すぐイッちまいそう」  舌足らずな口調で訴えれば、愛おしげに唇を重ねられて、口内を蹂躙される感覚に酔いしれた。  それでもなお、腰の動きは止まらない。高山は奥ばかりを狙って突いてくる。 「やっ、あ……いや……ぁ、そこやだあ……」  襲い来る快感に、思わず口づけがほどけた。  イヤイヤと首を振って、力の入らない手で高山の肩を掴むのだが、そんな抵抗も無意味だ。この身を自分よりも知り尽くしている相手に、隠し事などできるはずもない。 「嫌じゃないだろ。お前の『やだ』は『もっとして』ってことだもんな?」  高山は抱えていた両脚を肩にかけるなり、さらに深くまで押し入ってきた。 「ひ、ああっ!」  ぐぽんっ、と結腸の入り口まで穿たれ、侑人はたまらず背をしならせる。あまりに気持ちがよすぎて、頭に霞がかかったのごとく何も考えられなくなってしまう。 「ほら、ぐぽぐぽ言ってすげえ吸い付いてきやがる――感じてるのか、侑人」 「っあ、ん! やあぁっ」 「なんだ、また嫌か?」 「い、いいっ……すご、感じるう」  力強い抽送を受けるたびに内壁がうねり、絡みつき、さらなる快感を求めてやまない。  侑人は与えられる快楽に身を委ねることしかできなくて、すがりつくように手をさまよわせた。それに対して高山が指を絡め、再びキスの雨を降らせる。 「高山さ、激しいっ……」  息継ぎの合間にそう口にすると、わずかに高山の眉根が寄った。 「優しくされる方がいい?」 「や、あっ――優しくなくていーから、もっと……もっと、めちゃくちゃにしてぇ……っ」 「っ、くそ……。そんな可愛いことばっか言ってると、本気でもたねえだろ」  切羽詰まった声で返すや否や、高山はいっそう激しく腰を打ち付けてくる。

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