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おまけSS 嫉妬♡お仕置きプレイ(1)★

(今日は高山さん遅いみたいだし、久々に――)  風呂上がりにベッドでくつろいでいた侑人は、そわそわとノートパソコンを起動した。  ヘッドフォンを装着し、下着を脱ぎながら動画配信サイトを開く。目当てはアダルト動画――ちょうど先日購入した、ゲイ向けのAVだ。  高山と同居するようになってから、実はこういった類のものはご無沙汰になっていた。  しかし、男として性欲は日々溜まるというもの。高山とのセックスが一番気持ちいいけれど、互いの都合もあるし、それだけでは足りないこともある。 「ん……っ」  うつ伏せの状態で腰を上げ、ローションをまとった指を後孔へと押し入れる。  画面の中では、男二人がディープキスを交わしながら、いやらしく絡み合っていた。それに触発されるようにして、侑人は熱のこもった吐息をこぼす。  そうして、中に入れた指をぐちゅぐちゅと動かし、自慰行為に没頭していた最中のこと――。 「せっかく人が仕事切り上げてきたってのに、一人でお楽しみかよ」  突然ヘッドフォンを外され、侑人の肩がビクついた。  おそるおそる振り返れば、いつの間に帰宅したのか、高山が呆れ顔でこちらを見下ろしているではないか。侑人はサアッと血の気が引くのを感じた。 「えっ、あの」 「……俺というものがありながら、よその男オカズにするとか」 「!」  慌ててノートパソコンを閉じるも、時すでに遅しだ。  高山はヘッドフォンを放って、気怠げな様子でベッドの縁に腰を下ろす。ため息とともにネクタイを外すと、冷ややかな視線をこちらに向けてきた。 「侑人、こっち」  低い声音で呼ばれ、侑人は仕方なく高山のもとに近寄る。  すると、すぐさま手首を掴まれてネクタイを巻きつけられてしまった。一瞬の早業に唖然としているうちに、あっという間に両手を縛り上げられてしまう。 「ちょ、高山さん!?」  慌てて声を上げるも、高山は聞く耳を持たないとばかりに、無言で手首を引っ張ってきた。そのままバランスを崩し、高山の膝上へと倒れ込む。 「どうやら、お仕置きが必要みたいだな」  まずい、妙なスイッチを入れてしまったらしい。侑人は思わぬ言葉に、ぎょっと目を剥いた。  が、それも束の間。次の瞬間には、パシンッ! と乾いた音が響き渡り、侑人の体が小さく跳ね上がる――高山が尻を平手打ちしてきたのだ。 「っあ! な、なにしてっ」 「それはこっちの台詞。悪い子にはこうだ」 「はうっ!? いたっ……高山さ――ああっ!」  軽い力ではあるが、パンッパンッと連続で尻を叩かれ、侑人の口から高い声が上がる。  しかし、高山は気にも留めずに手を振り上げてきた。子供を叱りつけるような格好で、尻叩きを強いられてしまう。 「や、高山さんっ……や、ぁ!」 「やだ? そう言うわりには、勃ちっぱなしじゃねえかよ」 「っ!」 「こんなことされて萎えないのか? ほら――」 「うあ……っ、んぁ!」  じんじんとした痛みと熱に、否応なしに体が悦んでしまう。  侑人のそこは萎えるどころかますます勃起して、高山のスラックスにじわりと染みをつくっていた。自分でもおかしいと思うが、快感を覚えているのだ。 「ったく、俺のスラックスまで汚しやがって。お仕置きだってのに困ったヤツだな」 「あ、うぅ……っ」 「嫌ならちゃんと抵抗しろよ。手首だってキツく縛ってないだろ?」  そうやって逃げ道を用意されても困る――確かに高山の言うとおり、手首は緩く縛られているだけだ。本気で抵抗すれば解けないこともないだろうに、それをしないのは他ならぬ侑人自身なのだ。  高山はこちらの様子に小さく笑い、荒っぽく体勢を変えてきた。 「こいつは、もっと教え込んでやらないと駄目かな」  四つん這いの格好にされて、侑人は思わず息を呑む。背後からはカチャカチャというベルトを外す音が聞こえ、これから何をされるのか想像するだけで肌が粟立った。

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