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気まぐれ猫は今日も快楽を乞う
「涼、のそれが、ほしいっ、大っきいの、ココっ、入れてほしっ」
「よく出来ました、っ」
「ひゃぅッ!」
俺の熱く昂った欲を、一気に突き立てる。丁寧に解した菊門は、1度で最奥まで俺を受け入れた。
「……ーーっ!」
「っ、蒼、もしかしてイッちゃった?」
「んっ、は、ぁっ……ハァッ……」
溜まりに溜まった蒼の欲は、少しの刺激にも耐えきれなかったらしい。俺のチンコをこれでもかと締め付けながら、足の先までぎゅう、と硬直し、跳ねた。
あっぶねぇ、俺もつられて出そうになった。
先端からトロトロと零れる精液を指で掬い、余韻に震える陰茎に擦り付ける。そのまま右手の親指と人差し指で作った輪で、上下に扱きあげた。
「あ!ああ、っんあああっ!やだっ、ダメっ、涼、も、やめ、っ」
「気持ちいい、クセにっ」
「ひぃっ、イク、またイッちゃ……!!」
1度目の射精からほとんど間を置かずに、蒼は白濁を吐き出した。
白い脚は余韻に震え、鈴口は出したものでテラテラと濡れている。
「もっ、いやっ、ぁっ、ダメ、はぁっ……っ」
「もっといけるだろ?」
「や、やっ、だ、ぁ……」
口では嫌だと泣くが、その薄い腰はゆるゆると揺れている。
ずるずると欲を引き抜き、再び容赦なく突き立てる。わざといい所を抉ってやれば、一層甲高い喘ぎと共に、蒼は真っ白な喉を逸らした。
「〜〜っ!……っ!」
「蒼っ、はぁっ」
「りょ、ぅ、っ、んんっ!きもち、ぃっ、きもちいっ、ああぁっ!」
「っ、あおる、な、って!」
白い肌を耳まで真っ赤に染め上げて、蒼は快楽に溺れる。二つのヘーゼルは涙に濡れ、俺を捉えるのに必死だ。
可愛い。愛おしくて仕方がない。
普段はぼんやりと、生きている意味を見いだせない、とでも言いたげな気怠い眼差しが、俺を求めている。
「りょう、りょ、ぉ……っ」
キス、して。切なげな吐息に混じって吐き出された呟きに、俺は堪らず蒼の薄い唇に噛み付くように口付けた。何度も、何度も。お互いの呼吸が、香りが、すぐ目の前で感じられて、さらに興奮を掻き立てる。
より硬くいきり勃った陰茎は、蒼のさらに奥を貫いた。
パンッ、パンッ、と肌がぶつかり合う音に、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が混じる。
快楽に蕩けた媚肉は、真っ赤に熟れて俺の律動を受け入れている。熱い、ドロドロに溶けて一つになってしまいそうな程。
「涼、っまた、イッ、ちゃ」
「っ、俺、もっ」
ぐぅ、と薄い下腹部に力が籠る。俺も、限界寸前だ。
ずるり、と俺自身を抜こうと腰を引けば、細い足がガッチリと胴体をホールドしてきた。
「なっ、蒼、もう出るから!」
「……はぁっ、中、で、出し、てぇ」
情事の際にしか出さない、猫撫で声。見せない甘えた表情。
自分しか、見ることも聞くことも出来ないとびきり甘いそれに、俺はどうしようもなく優越感を抱いてしまうのだ。
「腹、壊しても知んねえからなっ、くっーー」
「……っーー!」
大きく背中を丸めた蒼が、俺を思い切り締め付けた。ビクビクと身体を痙攣させ、一際大きな快感に涙を零す。そのいじらしい姿に、堪らず固く張り詰めた陰茎が大きく脈打ち、熱い欲を最奥へと叩きつけた。
2度、3度と軽く腰を前後させて余韻を吐き出せば、目の前の恋人はすやすやと安らかな寝息を立てていた。ーー自身の腹へと精を吐き出して。
『おい、蒼、マジで腹壊すから起きろって』
『……涼、うるさい……眠いから寝る……』
『お前なぁ……』
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