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タチとネコ 後編 ※

 誠治の指責めはいつもしつこい。必ず一度はイかされる。 「うぁっ、ま、まて……っ、お前……服っ、服がっ、あっ、アッッ!」  それは今日も例外ではなく、俺の出したものが誠治のシャツを派手に汚した。 「……ばか。お前このシャツ……お気に入りだろ」 「はい。お気に入りなので、マーキングしてもらえて嬉しいです」  誠治がふふっと笑う。 「は……じゃあ毎回マーキングしてやるよ」 「いいですね。お願いします」 「……ばぁか」  俺は誠治にもたれかかり、イったあとの余韻を少し味わってから身を起こした。  シャツのボタンを外し脱ごうとする誠治を止める。  シャツにべっとりと付いた白濁液を手で拭い取り、誠治のはちきれんばかりにいきり勃ったモノに塗りたくると、誠治が切なげな声を漏らす。 「はぁ……気持ちいい」 「変態だな」 「変態は嫌いですか?」 「大好物だよ。んじゃ、いただきます」 「どうぞ、召し上がれ」  俺は遠慮なく誠治のそれを後ろに呑み込んだ。 「はぁっ、あっ……」 「どう……です? 美味しいですか?」 「っはは……すげぇ最高。……あっ、ぁあっ」 「私も、最高です。……気持ち……いい……」  うっとりと至福の笑みを見せる誠治にゾクゾクする。  ネコのときとは違う、野獣の眼で顔をとろけさせる。  その顔をもっと見たい。今日もその眼で俺をイかせろよ。  ギシギシとソファのきしむ音に、自分の喘ぎ声と誠治の吐息、そして俺を射抜く鋭い眼。そのすべてが俺を快楽へと誘う。 「あっ、は……っ、やべっ、気持ちい……せいじ……っ」 「もうイキそうですね。本日二回目」 「だ……から、いちいちカウントすんじゃねぇ……っ、あぁっ、は……っ」 「いいじゃないですか。今日もいっぱいイってください。ほら」  そう言って俺の腰をささえ、誠治が下から何度も突き上げた。 「あっ、やば……っ、イクっ、でる……っ」 「いいですよ、イって」 「あっ、あぁっ……!」  全身が痙攣して倒れ込む。誠治が耳元でクスッと笑って「二回目ご馳走様です」とささやいた。  余裕しゃくしゃくの誠治が可愛くない。当たり前のように俺の中で元気なままだ。  このまま少し身体を休ませてくれるかと思いきや、今日は違った。 「あっ、待てっ、まだ……あっ! 動くな……って!」  俺がイッてもすぐにまた下から突き上げてきた。 「また嫌がる振りですか?」 「振りじゃねぇ! 嫌がってんだよ! あ……っ、ぁっ、と……止まれってっ」  本気で言ってるのに誠治はクスクス笑う。そしてまた耳元で意地悪くささやいた。 「休まず責められると、粗相しちゃいますもんね?」 「はぁっ?! 粗相じゃねぇ! 潮だろっ!」 「あはは。そうでした、潮でしたね?」 「んぁっ、は……っ、あぁっ」  たまにこうして誠治は意地悪をする。  それにちょっと遅漏のケがあるんだ。いつも一回で俺を何度もイかす。  でも、それは俺が何もしなければの話。  このまま黙って潮コースなんて、たまったもんじゃない。  だって本革ソファだぞっ。水厳禁だよな?   潮なんて絶対ダメだろっ。  くっそ。今日はこの野獣の眼のままでいてほしかったのに。  このままじゃ本革ソファが傷むだろっ。  この無頓着ボンボンめっ。    ヒィヒィ喘がせられながら、なんとか動かした手で誠治の乳首を強めにつまむ。  すると、誠治が「ア……ッ」と身体を仰け反らせ腰の動きを止めた。 「え……っ、ゆ、友樹さん?」  誠治は乳首責めが弱い。乳首だけでもイける。だからタチのときはいつも接触厳禁だ。  でもそんなの知るか。  今は、このお高そうなソファを守るのが先決だ。  乳首を撫でて弾いて爪で引っかくと、誠治は可愛くよがりだし、みるみるネコの瞳に変わった。 「だっ、だめですよ……っ、あっ、んっ、ゆう……きさ……っ」 「お前も一回出しちゃえよ」 「は……っ、なぜ……っ」 「ソファを守るためだ」 「……え? ソファ? んぁっ、な……なんですか、ソファってっ、アッ」  誠治の突き上げじゃなければ多少動いても平気だろう。  俺はゆっくりと、誠治のもので中を撫でるように動いた。  乳首への刺激も忘れない。これで誠治は間違いなくあっという間だ。 「うぁっ、あぁ……っ、だめ……ですっ、イク……からっ」 「んっ、イけよ。早く俺ん中……あっ、誠治でいっぱいにっ……しろよ」 「あぁっ、も……でるっ」 「出せ出せ。んで、またすぐ大っきくしてくれ」 「すぐって……っ、あ……っ」 「ほら、イけよ」  俺は仕上げに両乳首をぎゅっと強くつまんだ。 「んああぁ……ッ!」    派手に背中を仰け反らせ、俺の中で誠治が弾けた。   「あー……気持ちい。中ですげぇビクビクして、熱くて……やば……」 「……ひ、ひどいですよ友樹さん……。私がタチだったのに……あんなの……もうネコじゃないですか」 「だってお前、ここで潮はまずいだろ。これ本革だろ?」 「……え、ソファを守るってそういう? どうでもいいですよそんなの」 「よくねぇよ。傷むだろ? 物はもっと大事にしろ」  ペシっと額をたたき、誠治に身を預けた。これでゆっくり身体を休めることができる。  しかし、そう思ったときにはもう俺の身体は準備万端で、すでに誠治がほしくなっていた。 「ってかまだ? 俺はもういいぜ。早く大っきくしろよ」 「早くって……もう少し私の歳への配慮はないんですか?」 「ぶはっ。ジジイかよっ。二つしか違わねぇだろ?」    誠治と付き合ってもう少しで六年。俺ももう三十三だ。誠治は三十五か。歳とったよな。  どうせすぐ終わると思って始めた付き合いが、まさか指輪まで買うなんて思いもしなかった。  ほんと、人生なにが起こるかわからない。 「お? 大っきくなってきた」 「……おかげさまで。友樹さんがぎゅうぎゅう締め付けてくるので」  締め付けてたつもりは無いが、物足りなくてうづいてたしな。 「友樹さん、このままベッド行きましょう」 「このまま?」 「繋がったままでです。しがみついててください。立ちますよ?」 「いやいやいや、ジジイにゃ無理だって。腰やられるって。無理すんな?」 「まだ三十五ですよ。なめないでください」 「へぇ? んじゃ、よろしく」  俺のほうがちょっとだけ背も高いし骨太だし、どうせダメだろうと思っていたら、意外に軽々と俺を抱き上げて立ち上がり、余裕で歩き出す。 「おお。やるじゃん」 「ジムに通ってますので」 「あ、そうだったな」  寝室のベッドに寝かされた反動で、誠治のものが奥に届いて声が漏れる。 「はぁ……っ、あー……きもち……」 「友樹さん、分かってます?」 「ん……っ、なにが?」 「私、一回出したので、二回目は長いですよ? 友樹さんは今日、何回イクんでしょうね?」  忘れてた。誠治は遅漏のケがあるんだった。  また戻ってきた猛獣の眼に射抜かれ、背筋がゾゾっとする。 「……あ、タチネコ交代すっか?」 「今日は私がタチです」 「……だよな?」 「乳首は接触厳禁ですよ?」 「……俺が限界になったときは、いいだろ?」 「限界なんて気にしなくていいです。明日は休みですから。壊れても大丈夫でしょ?」  いやいやいや、大丈夫なわけあるかっ。  もう二十代じゃねぇんだぞっ。  そこ、分かってるよなっ? 「タチの私をネコにしたおしおきですよ」 「んな……っ」  あれ? なんかすげぇ怒ってる? 「仕方ねぇだろっ、本革のソファがさっ……」 「うるさいです。ちょっと黙ってください」 「んぅっ……」  おいおいっ。  怖ぇよっ。  俺どうなるんだよ……っ! 「今日は寝かせませんからね」 「んぁっ、ま、まてっ、あ……っ、あぁ゙ーーッ!」   終 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ すみません。イチャイチャしかしてないです^^; 初回がコレじゃだめですね^^; 次回頑張ります笑

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