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ー記憶ー18

「なぁ、今日の望、何か変だぜ。 患者さんもそんなこと言ってたしさ。 診察も真面目にやってるようで上の空だったみたいだしさぁ。 昨日、奴と何かあったのか? お前の恋人のことだよ。 一昨日お前に接触してるのは雄介しかいねぇだろ?」  和也はカウンターで定食を受け取ると、二人は太陽の光が入り込む窓側のカウンター席に座る。 「……ぁあ! アイツの事かぁー!?」 「はい!?」  今の望の反応に和也は一瞬転けそうになるが、和也は直ぐに体勢を立て直し、「やっぱ、何かあったんだろ?」和也は箸を持ち食事を口に運びながら、その窓から見える中庭を眺める。 「あったのかな?」 「あったのかな? かよ……ってか、それ話せ……じゃなきゃ、これからの仕事に支障が出るからよ。 今のまんまの望を仕事に出す訳には行かねぇんだよ。 分かってるんだろ? 俺達の仕事がどういう仕事なのかをさ、人の命を預かってんだぜ。 そのことを忘れるな! 個人的なことで悩むのは別に構わねぇよ。 だけど、それを仕事場に持ってくんなって言ってんだよ」 「……ああ、分かってる」  いつもなら言い返して来るであろう望だが、今日に限っては何故か言い返して来なかった。  ちょっと素直な望に和也はビックリしたのだが、自分的に少しは説得した甲斐だけあったなと思ったのであろう。  その後、望は一昨日から昨日にかけてあったことを和也に話し始める。

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