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ー記憶ー40

 望はリビングへと入ると、大きな息を吐き、ソファに体を預けた。 「お前も少しは休んだらどうだ? 疲れてるんだろ?」 「俺の方は全然平気やから、気にせんでええよ。 それに、ほら飯の方も作らんといけないしな」 「そうか……」  そんな雄介に自分だけ休んでる訳にはいかないと思ったのか、望はソファから立ち上がり、雄介の元へ向かう。 「なんか手伝う事あるか?」 「あー……今のところはないんかな? とりあえず、飯の用意は俺がするし、望の方はお風呂に入って来たらどや?」 「あ、ああ……じゃあ、悪いけど、そうさせてもらうな」  そう雄介に告げると、望はお風呂場へと向かうのだ。  望がお風呂場へと向かうと、雄介は夕飯の準備を始め、テキパキと動き回った。 望がお風呂から上がる頃には夕飯の支度も終わり、テーブルの上には料理が並べられていた。 「おっ! マジかぁ!? 今日は久しぶりに手料理って感じがするんだけど! しかも、マジに美味そうだしさ」  望の方はまだお風呂から上がったばかりで頭は濡れていて、首にタオルを巻いたままの状態で出てきた。 そこで雄介は望の頭がしっかりと拭かれていないことに気付き、 「そんなに濡れた頭でおったら風邪引くで」 「いいんだよ。 もう、暑いんだし、直ぐに乾くだろ?」 「……ったく。 しゃーないな」  雄介は望の首にあったタオルを手にすると、望の髪の毛を拭き始めるのだ。

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