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ー空間ー82

 そう和也は意地悪気に言うと、裕実の方は顔を真っ赤にし頭を横に振る。 「じゃあさ、大人しくしててきれねぇかな? もう、これ以上は俺の方も我慢するからさ」  そう和也の方は平然と言うのだが、逆に裕実の方はその和也の言葉が引っかかったようだ。  裕実の方は壁に手を付けてチラリと和也の方に視線を向ける。 すると和也はもう終わったというのに肩で呼吸を繰り返し何やら苦しそうな表情を見せていた。  裕実はそんな様子の和也を見て少し考えた後に和也の様子について気付いてしまったようだ。 「本当に和也さんは僕にこんな事をして、耐えられるんですか? 本当はもう一回やりたいって思ってませんか?」  その裕実の問いに対して和也の方は目を丸くしている。  そう、まったくもって、今裕実が言っている言葉の通りだからだ。  だが和也からするとどう答えていいのか? っていうのがわからなかったのか少し黙ってしまっている。  きっと裕実の事だから和也がここで「うん」と言ってしまえば素直に和也の意見を受け入れてくれるだろう。 だが和也の方は「ううん」と首を横に振ってしまいたい。 だって本当に自分の事これ以上、裕実に負担なんか掛けたくはないからだ。 「どうしたんですか? 答えられないのですか?」  和也は裕実の言葉に対し仕方がないという感じでため息を吐くと、 「分かったよ。 俺の方も正直に言う。 じゃねぇと、お前に分かってもらえないからな」  和也は裕実の体を自分の方向へと向かせると、

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