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ー空間ー139
望の方は仕方なしに黙り込む事を決め込んだのかもしれないのだが、こんな最中に黙れる訳もなく。 寧ろ雄介の方は逆に腰を動かすスピードを増させるだけだ。
確かにそんなのでは声なんか我慢できる訳もなく、
「ぁ……ぁあああ! 雄介っ! 本当に……無理だってっ! イくっ! マジでイかせてくれっ!」
「あ、ああ……ほな、望……一緒にな……」
雄介は望の腕を自分の肩へと回させると一旦は腰の動きを止め望の唇へと唇を重ねる。
「望……ホンマ俺は望の事が好きや……ホンマに俺は望の事しか見えておらんからな」
そう優しく言うと雄介は望に言い聞かせるかのように言うと再び望の額へとキスをする。
「はぁ……はぁ……ああ、ぅん……分かってるから……」
望という人物はこうも気紛れで素直な時には本当に素直に答えてくれる。 だけど素直じゃない時にはなかなか答えてくれないという性格で、それが、まるで猫のようにも思える。 猫というのは本当に気まぐれだ。 甘えたい時には甘えにきて甘えたくない時にはツンツンとしている。 そこが望はそっくりなのかもしれない。
そして素直な時の望は雄介にだってキスをするのだから。
それを見ている和也はこうも望が素直な姿といのはあまり見た事がないのかもしれない。
望という人間は普段から素直な性格ではない。 だが恋人である雄介の前ではどうやら素直になれるようだ。
そんな望達の様子を横目にしながら和也は横から裕実の事を抱き締める。
そんな隣で雄介ももう限界なのであろうか。
「望……ぁ……はぁ……はぁ……もう、イってもええか?」
そう息をあげ雄介の方も望へと聞くのだ。
それを聞いた望は頭をコクリと頷かせる。
「ほな、ちゃんと望も達くんやで……」
雄介はそう言い望に向かって優しく微笑むと今までゆっくりとも激しくとも動かしていた腰をまた更に激しく動かし始め、それから数分もしないうちに雄介は腰の動きを止めると望の中へと白い液体を放ったようだ。
望の方も呼吸を乱しながらほぼ雄介と一緒位にイったらしい。 気付くと望のお腹の上には白い液体が散らばっていた。
そして雄介は望の中から自分のモノを抜くと雄介も和也同様にベッドの上へと仰向けになる。
「スマンな……望に無理させてしもうたみたいで……」
そう言いながら雄介は望の頭を優しく撫でるのだ。
望の方は呼吸を整えながら一つ大きなため息を吐くと、
「……俺の方も……お前としたかったら構わなかったんだよ」
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