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ー空間ー153
「とりあえず、何も切る物がない中では、これを外すのは難しいことですが、時間をかければ何とか外れそうな感じがしますね。 犯人が持っているガラス製のナイフでもあれば話は別なんですけど」
「俺が手出しできへん今……ゆっくりとやけど、白井さんに外してもらうしかないんやし、とりあえずなるべくなら早く、これを外してくれたらええねんけど……。 って、白井さんは武道とかやってへんの?」
「そりゃ、やってますよ。 ですが、僕は自慢ではありませんが、貴方のように強くはありませんしね。 だから、貴方のように犯人をうまく倒せるかっていう自信はありませんから」
その白井の発言に雄介は息を吐く。 やはり、そこは警察の人間なのだから武道くらいは強くないとと思ったのかもしれない。
とりあえず、こうなったら雄介に縛られている縄を白井に解いてもらう方が早いだろう。
雄介と白井は望の向こう側にいる犯人に見つからないように、雄介は白井の方へと背を向けると、白井は雄介の縄を解き始めた。
「なあ、白井さん……犯人の方は何人いそうなんや?」
雄介は犯人の人数を把握するために白井に聞いてみた。
雄介は望と一緒に数分だけトイレに籠っていたため、犯人の人数を知らないのだが、ずっとここにいた白井なら犯人の人数を把握しているだろうと思ったのだ。
「犯人の方は四人です。 このフロアにはそこにいる二人。 そして、フライトアテンダントを人質に取って操縦席の方に向かったのが二人ということになるんでしょうか?」
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