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ー空間ー225
「な、俺……関係あらへんやったやろ?」
確かに関係はない。
「……でもな、例え女の子に告白されても、こんな写真見せるんじゃねぇぞ」
そうムキになって言う望に、雄介はクスクスと笑っていた。
「ん? 何で、そこで笑う必要があんだよー」
望はその笑い方に何か意味を感じたのか、顔を赤くしながら雄介のことを見上げる。
「……あ、いやな……望って案外可愛えとこあるんやなぁーって……。 そうそう! それに、俺はホンマ女性には興味あらへんし、もし告白されても断るし、今なんか特に俺には望しか見えておらんしな」
「なっ!」
そこまで言う雄介に、さらに顔を赤くさせる望。
「心配せんでも、望以外の人を好きになることは今んとこないしな……例え、それが女でも男でもな」
そうまだ望の言葉が可愛すぎてなのであろうか、雄介の方はクスクスと笑っていた。
「ほら、早く、お好み焼き食わんと冷めてまうで……」
雄介はこれ以上言うと危険と判断したのか、急かすように話を切り替える。
「あ、ああ、そうだったな」
望も雄介の気持ちと一緒だったのか、これ以上話してもまた喧嘩しないとでも思ったのか、雄介にそう言われてお好み焼きを食べ始める。 しかし今のは確実に望が話のきっかけを作ったのだから、完全な望の自爆だろう。
そして望は、雄介が作ってくれたお好み焼きを口にする。
「美味いな……」
と望は小さな声で言ったつもりだったのだが、雄介の耳にはそれがちゃんと届いていたのであろう。 その望の言葉に微笑むと、自分も食べ始めるのだ。
そして、ご飯を食べ終えた二人。
この三日間で急に何だか絆みたいなのが深くなったようにも思える。 そう、望だって雄介のことが好きだからこそ、大分、雄介の前では素直になれたような気がする。
雄介は会計を済ませると、望と一緒に駐車場へと向かうのだ。
もう、ここまで来てしまうと二人で居られる時間が迫ってきている感じがしてくる。 お好み焼き屋に入った時にはまだ二時間位あったと思ったのだが、もう既に二人でいられる時間が約一時間となってきていた。
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