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ー雪山ー17

 それは、どういう意味なんであろうか。 言葉というのは本当に難しい。  望はこの言葉と行動で雄介の事を誘ってるという事なんであろうか。 それとも望がこう雄介に抱いて欲しいと思っているのか。 今の望の心意が分からない所だ。 「……俺の事誘ってくれておるんか?」  そう直球ストレートに聞く雄介。 「そう思っているなら、そう思ってもいいんじゃねぇのか?」  その望の言葉に雄介は首を傾げる。 「ほなら、今日は望の事を抱いてええって事でええのか!?」  そう雄介は嬉しそうに言うと雄介は望の顔を自分の方へと向かせる。 「お前がそうしたんだったら、そうすればいいだろ?」  さっきと同じような望の言葉に雄介の方はつまらなそうに口をとんがらせてしまい望のとは反対側を向いてしまう雄介。  その雄介の行動に望の心の中ではきっと「また、やってしまった」と思っているのかもしれない。  やっぱり望は自分から誘うのは苦手だと思う。 でも今日は何でかここで諦める訳にはいかないようだ。 望の方だって今日は自分の方がそういう気分なのだから。  望は後ろを向いてしまった雄介の体を後ろから抱き締める。 「雄介……ゴメン。 あのさ、分かったからさ……あの……」  やっぱりいざ何か雄介に言おうとしてもなかなか口に出来ない望。  いや今はそういう恥ずかしいことを捨ててしまわないと、今日の雄介は望の方に向いてくれなさそうだ。  望は一つ息を吐くと、 「だからだな……今日は……俺が……お前に抱いて欲しいって思ってるんだよ」  望はあまりにもこの言葉が恥ずかしかったのか雄介の背中に顔を埋めて言うのだ。  その言葉に雄介は望の方に首だけを向け、 「それ、ホンマに!?」  望の方に雄介の視線が向いたのが分かったのか望の方も雄介の瞳に視線を合わせる。  雄介に視線を合わせる事で、きっと雄介の方も今日の望は本気だっていう事が伝わっているのかもしれない。 「ああ、俺は本気だ」  雄介にとって今の望はこう上目遣いで雄介の事を見上げている感じだ。 そんな望が今日は可愛く見えて仕方がないのかもしれない。 「あ……アカン……今のお前の顔だけで……俺のムスコさん直撃やって」

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