889 / 951

ー波乱ー95

 その雄介の言葉に対して流石に顔を赤くする望。  分かっていてもまだ慣れない言葉だからなのかもしれない。 「今日はさっきまであないに積極的やったのに、早くも顔を赤くしたみたいやな……そっちの方が俺は萌えるのかもしれへんわぁ」  雄介はそう言い望の頰にキスをすると何故かベッドから離れて行ってしまう。  望はそんな雄介の背中を不思議そうな表情で目で追っていた。 すると雄介は部屋の中にある姿鏡をベッドの方へと寄せてくる。  雄介は何を考えてその姿鏡を持って来たのかは定かではない望。 そう望にはまだそういった知識に関しては乏しいからなのかもしれない。  望が雄介の事を目で追っていると雄介の方は満足したように、 「これでオッケーやんなぁ」  と独り言を漏らし再びベッドの上へと上がって来る。 「ほな、準備も出来た事やし」  雄介はそう望に向かって笑顔で告げると雄介のモノを望の中に挿れる準備の方へと取り掛かる。  雄介はベッド横にある引き出しの中からローションを取り望の背後へと回ると望の体を持って来た鏡の前へと移動させるのだ。  その鏡に写し出されたのは望の全裸姿だ。 その瞬間、やっと望は雄介がこの鏡を持って来た理由が分かったらしく、 「ちょ、雄介っ!」 「ん? 何?」  望はそう顔を赤くしながら怒ってしまっているようだ。 だが、そんな望の行動に雄介の方は動じずに望の足を広げて、 「望のその姿、完璧に鏡に映っておるやろ? 知っとるか? ココにいつも俺のが入って……望の事を気持ち良くさせておるんやで……」  雄介はそう言いながら手に取ったローションをたっぷりと付け、ゆっくりと望の後ろの蕾へと手を伸ばすのだ。  雄介の指に少し後ろの蕾に触れられただけでもピクリとする望。 「ぁ……いやぁ……」  やはりやり慣れているからなのか言葉とは裏腹に自分の中に雄介モノが入ってくるっていう事を知っている望の体は反応してしまっているのかもしれない。  本当に体が拒否反応を起こせば、いや望自体が嫌であれば。 例え手錠がしてあっても抵抗すればいいのだから。 だが今の望はそういった行動を起こさないのだから、きっと雄介がやる事に関しては抵抗しないのかもしれない。 「望……指、望の中に入れるし……体の力抜いたって……いつもにようにやってたらええねんからな……」  そう望が弱いと知った耳側で囁きかけるように言う雄介。

ともだちにシェアしよう!