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ー波乱ー104

 そして今度は雄介の耳にはそれとは違う何か水音が聴こえて来ているようにも思える。  さっきまで月が出ていたのだが雲に隠れてしまい雨でも降ってきたのであろうか? いや水音でもそれはあくまで雨音であって、それも何だか違うようにも思える。  雄介は少し顔だけを上げると、その水音の出所を探す為に辺りをキョロキョロ見渡す。  月の光りで見えているのは僅かな望の腕だけ。 それは完全に雄介のモノを掴んでいるのだからそれとは違うようだ。 だが、それはあくまで右手であって望の左手は一体どこにあるのであろうか?  雄介はこの暗闇の中で目を凝らして探してみると望の左手は背後でに回り更に双丘の方へと手が伸びている。  まさか、あの望が雄介のモノを舐めながら自分の後ろの蕾を慣らしているという事なんであろうか?  雄介は心配そうに望に声掛けてみる。 「望……? 大丈夫か?」  その雄介の言葉に反応して顔を上げる望。 「ん? 何が言いたいんだ? とりあえず、何を聞きたいんだか俺には分からないんだけど? とりあえず、俺の方はなんともねぇんだけどな」 雄介はその望の言葉に僅かに微笑むと、 「も、ええから……手離し……しかも、両方や……」 その雄介の言葉に目を丸くしたのは望だ。 「両方って……なんだよ……」 「俺が分からないとでも思うたんか?」 「はぁ!? 何言ってんだか……俺には分からねぇんだけど……」 雄介はその望の言葉にため息を吐くと、 「片方の手では確かに俺のムスコさんを握っていたようなんやけど、もう片方の手は望の中を慣らしておったんやろ? 望には俺はやらしたくないねんって……そういうのは俺に任せてくれたらええねんから……」  雄介は望の手首を掴むと望の手を引いて、その指先を舐めるのだ。 「ん! ぁ……」 それだけでも今の望には敏感に感じてしまうのか声を上げて、その腕を自分の方へと引き寄せようとしたのだが雄介の方が断然力は強い。 そのまま望は雄介の体の上へと引き寄せられてしまっていた。  雄介の方へと引き寄せられてしまった望は背中越しにというのか正確には雄介の顔が望の肩の辺りにあると言った方がいいのかもしれない。 その雄介が吐き出す吐息を感じ更に雄介は望の手首を掴んで自分の口へと引き寄せると雄介は望のその指先を舐めていく。

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