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ー波乱ー103

 もし、あの時、告白していなかったならば? 雄介は毎日の日々を何事もなく過ごしていたのかもしれない。 毎日のように仕事して命を張ってみんなの為に仕事こなして、もしかしたら命まで落としていたのかもしれないのだが今は違う。  雄介には守るべき大事な人が出来たという事だ。 確かに沢山の人の命も大事なのだが更に自分の命も大切にしなければ、その大切な人を悲しませてしまう事になる。  だから何が何でも現場に行ったならば他人の命もだが自分の命も守らなければならないだろう。 「望……この手を離したらアカンからな」  望はその雄介の声に反応すると、 「お前も絶対にこの手を離すんじゃねぇぞ……」 「ん? 分かっとる。 何が何でも俺は絶対に望の手は離さへんよ」 今日は二人で何度、相手の存在を確かめたのであろうか? 今まで抱き合えなかった分、二人は相手の存在を確かめたかったのかもしれない。 「雄介……」  そう望はいきなり呟くと急に雄介の肩に伸ばしていた腕を離して、それを雄介の胸の辺りに持って行くと雄介の事を急に突き放す。  雄介の方は何が起きたのかっていうのがわからないまま望の手に従ってベッドの上へと仰向けの状態になってしまっていた。 「何? 急にどないした?」 「お前のやり方焦ったくなってきてよ。 たまには、俺から何かやらせてくれねぇかな? さっきはお前のやりたいようにやらせたんだから、今度は俺がお前の事を気持ち良くさせてやりてー番なんだからよ……」 「……って、さっき、十分に俺の事、気持ち良くさせてくれたやんか……?」 「さっきは腕を動かす事が出来なかったんだから、さっきは口だけだっただろ? 今は腕と口があるんだからさ……一つ増えたんなら、気持ち良さは倍になるわけだろ?」 「あ、ああ……まぁ……」 確かに望が言ってる事は間違ってはいない。  しかし今日の望は本当に積極的で雄介からしてみたら本当に堪らない。 というのか、いつも以上に望から愛情を感じれるのは気のせいなんであろうか?  付き合始めた頃はあんなに望ツンツンとした態度だったのに今では望も雄介にはベタ惚れのようだ。  望は目隠しをしながらも手を雄介の体へと這わせ雄介のモノを見付けると最初は上下へと動かし扱き、いい感じに勃ち始めてくると望は雄介のモノを口へと含む。  部屋内には望が雄介のモノに絡めた唾液の水音が響き渡る。

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