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ー過去ー153
雄介は仰向けの状態で寝ている望の上で四つん這いも状態になると、
「なんや……久しぶりやとドキドキしてまう。 望はどないな事して欲しいん?」
こういう事をするのは久しぶりなのは雄介だけではない。 望の方も久しぶりなのだから、いきなり、そんな事を聞かれても答えられる訳もなく、望は雄介から視線を逸らしいつものように顔を真っ赤にさせていた。
「お、お前の好きなように……しててくれれば……俺は文句ねぇんだけどな」
その言葉というのは望なりに考えた答えなんだろう。
雄介は望のその言葉の意味を汲み取ると、
「ほなら、望の言う通りに俺がしたいようにさせてもらうな」
雄介がそう言うと、一旦、ベッドから離れ、この部屋にあるクローゼットへと足を運ばせる。
そこというのはプレイを盛り上げる為にコスプレ衣装が入っている所でもある。
雄介はそこに消えて行ったのだから、その部屋からどんな衣装を選んでくるのであろうか。 ある意味、雄介の趣味が問われる所でもある。
それから暫くして雄介はその部屋から出てくると、衣装を手にしクローゼットから出てくる。
「ほな、望はこっちな……」
そう言いながら雄介が望に渡したのはピンク色の衣装で雄介の方は白色の衣装を手にしている。
ピンク色と白色の衣装。 二人がその衣装を身に付けなくても想像が出来るコスプレだろう。
望は仕方無しに、その衣装へと着替え雄介の方はベッドから離れて着替え始める。
望は着替え終えると、まぁ、雄介にその衣装を渡された時点で既に分かっていた衣装だったのだから、ため息を漏らしながら雄介が着替え終えるのをベッドの上に座って待っていた。
「へぇ、この服ってこないな風になっておるんやな」
そう雄介は一人呟き着替え終えると、
「どや? 望……俺にこの服似合っておるか?」
そう言って雄介が望に向かって見せてきた衣装は、前に雄介が転職を考えていた時に、望が想像してしまっていた衣装だ。
「和也が着ている服って、横にもボタンがあるんやなぁ? 俺はてっきりボタンが無いと思っておったわぁ」
雄介はそう言いながら、望が居るベッドへと上がり、ゆっくりと望へと近付いて行く。
望的にはてっきり白衣の方を雄介が着るんだろうと思っていたのだが、どうやら違ったようだ。 そう和也と一緒の方でKCと言われている方だった。 しかし前の時には望の想像の中での雄介のKC姿だったのだが、実際に見てみると本当に似合ってしまっている。
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