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ー過去ー168
「素直な望も好きやけど……たまには顔を赤くした望も見てみたいもんやな。 だってな、顔を赤くした望っていうのは可愛えしなぁ」
「う、うるせぇ……」
「ま、とりあえず……望に先せかされとるし、ほな、腰の方動かさせてもらおうかなぁ? あ! なら! 望自ら動いてみるか?」
その雄介からの提案に望は雄介の事を見上げるのだ。
「それって……?」
「どういう事か? ってことか? 望は知らんのか?」
「まぁ、知らねぇ。 お前とやる時っていうのはいつもバックか正常位でしかやった事がなかったからな」
「そう言うけどな?」
その望の言葉にどうやら雄介は頭をフル回転させているようで、視線を天井の方へと向けていた。
「前に望が……そないな事してくれた事あったんやけどな? あ! そっか! そん時の望っていうのは記憶が無い時の望やったから、積極的やったんだっけか……せやけど、元彼女とかってしてくれへんかったんか?」
「そん時は一応、俺がリードしてたからな。 寧ろ俺の方は普通のしかやってなかったしよ」
「ほなら、やってみるか?」
その雄介からの提案に黙ってしまう望。
「ま、ええわぁ……とりあえず、やってみた方がええやろしな。 俺はやっぱ望の顔見てたいし……バックもええねんけど、望の顔見れへんからなぁ」
雄介は一旦、望の中から自分のモノを抜くと、今度は雄介がベッドの上に仰向けの状態になるのだ。
「とりあえずな……望は俺のモノを支えて自分の中に挿れて……」
雄介にそう言われて望は、無意識のうちに雄介の方へと視線を向けると、それと同時に雄介のモノが視界に入ってしまったようだ。
雄介という人間は性格上、望の事を動かすって事はしないのだが、今日は珍しい事に望に動いてくれと言っている。 どうやら今日の雄介はいつもの雄介とは違うらしい。
「ど、どうやって、お前のを俺の中に挿れるんだよ」
「先ずはな……俺の腰辺りより下の位置に跨って……で、そのまま挿れていってらええねんけど……。 簡単やろ? ほんで、望の中に俺のモノがちゃんと入ったら望が俺の上で腰動かしてったらええねんって」
そう笑顔で言う雄介なのだが、一方、望の方はまだ動けないようだ。 そりゃあ今までにはした事がない事に挑戦しようとしているのだから誰しも躊躇してしまう所だろう。
「やっぱ、アカンか? ほんなら、ええよ……そこは無理せんでもええしな。 いつものように俺だけが動けばええんやしな」
「あのさ……」
やっと何か口にしようとしている望。
「その……雄介はやってみたいのか?」
「いや……別に……望が嫌って言うんやったら、やらへんよ。 俺は望が嫌って事は無理矢理にはやりたくはないからな」
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