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ー過去ー182
「これ……なんやけどな……」
ブルーの包装紙に包まれたプレゼント。ブルーの包装紙に合わせたのか、リボンも同じブルーで統一されていた。
雄介から渡されたプレゼントは、長方形の箱に入っているようだ。
「……ん? 何でそんなに申し訳なさそうなんだ?」
「あ、いやな……とりあえず、中身見てから説明するわぁ」
そう言って雄介に促され、望はそのブルーの包みを丁寧に開けた。中にはストラップが入っていた。
「ホンマ、スマン! あんな、望へのプレゼント浮かばなくて……前と被ってもうて……」
雄介はそう言いながら、望に向かって頭を下げる。
「ストラップ型のドッグタッグかぁ。別にプレゼントっていうのは何でもいいんだと思うんだけどな」
「ホンマかぁ!?」
今まで申し訳なさそうにしていた雄介だったが、望の言葉に、いつものような明るい表情を見せた。
「だって、そうだろ? ほら、好きな人からもらうプレゼントなんだからさ、嫌って事はねぇんだしよ」
「せやな! ほな、良かったわぁ。望! 俺の方も望と同じストラップ買ったんやで……」
「なら、いいんじゃねぇのか?」
望は雄介に向かって笑顔を漏らした。
どうしてだろうか。今日の望は、いつもと違う感じがする。そう、今日の望はどこか大人びた雰囲気があり、逆に雄介の方が子供っぽく見えるのだ。
雄介たちはその後も楽しく会話をしながら、コース料理を最後まで楽しむと、再び家へと戻る。
望たちが帰宅したのは夜の十時頃で、そこから寝れば、雄介も望も十分に睡眠が取れるだろう。
ソファに腰を下ろすと、望が口を開いた。
「流石に今日は疲れたな……。お前が何回もするからだろー」
「せやから、それは……今まで我慢してきたからやってー。それ、さっきも言うたやんか」
「ま、それは置いておいてさぁ、お前の方はさっさと寝ろよ」
「んー……」
そう言っている間に、雄介はソファの背もたれに頭を預け、瞳を閉じてしまった。
「なぁ、お前はそこで寝るつもりか? 流石に俺がお前を二階の部屋まで連れて行くなんてできねぇぜ」
「んー……」
雄介は瞳を開けると、突然ソファから立ち上がり、二階の寝室へ向かう。そのままベッドの上に倒れ込むようにうつ伏せになった。
その後を追った望は、雄介の様子に呆れたように息を吐きつつ、彼をどうにかベッドの上で整え、そしてお風呂場へ向かった。
望の性格上、どんなに疲れていてもお風呂に入らないということはない。
お風呂から上がり部屋へ戻ると、雄介は既に寝息を立てていた。
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