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ー平和ー6
そんな裕実の反応に、和也は何故だか吹き出してしまう。
「ちょっと……何で、そこで吹き出すんですかぁ?」
そこに裕実は頰を膨らませてまで和也のことを見上げるのだ。
「いやー、裕実って、意外に面白い奴なんだなぁーって思ってよ。まさか、ノリ突っ込みをしてくるとは思わなかったから、つい吹き出しちまったんだけどな。」
「まったく……って、それは和也に教わったことですからね。」
改めて言われると恥ずかしいのか、裕実は立ち上がると、望へと近付き、
「お仕事、大変そうですね。もし、僕達にも手伝えることがあったら、言ってくださいね。少しでも望さんの負担が減るように、僕達も協力させてもらいますから。」
そう笑顔で言う裕実に、望は少し笑顔になって裕実に顔を向けると、
「ありがとう。でも、今は俺だけの仕事しかねぇからさ……大丈夫だから。」
「そうですか。分かりました。あと、雄介さんの方は大丈夫なんですかね? 最近、会ってないような気がするんですけど……やはり、望さんも雄介さんも忙しいんでしょうか?」
「あ、うん……まぁな。今は二人共、忙しい時期なんだよな。だから、家に帰っても前みたいに一緒にご飯を食べたり、一緒に寝たりとかも出来てない位なんだよなぁ。」
そう望は裕実に対して、二人のことについて淡々と話していく。いや、裕実の場合は、自然に引き出そうとしているからこそ、望が煙たがらず話してくれるという感じなのかもしれない。
「そうなんですか。最近、望さんの顔色とかも悪いみたいですが、たまにはゆっくりとした日を作ってくださいね。雄介さんにも同じことを言ってくださると助かるんですけど。」
再び裕実は望に笑顔を向け、望は小さな溜め息を吐きながらも裕実に向かって微笑んだ。
そして体を伸ばし、
「そうだな……たまには気分転換も必要だよな。」
「そうですよ! たまにはゆっくりしないと、倒れてしまいますよ。そしたら、雄介さんだって悲しみますしね。勿論! 雄介さんにもゆっくりするようにって言っていただけると助かります。ふふ……お二人とも実際問題、頑張りすぎですからねぇ。」
「ありがとう……」
そう望は裕実に感謝の言葉を述べると、スッキリした表情になり、パソコンの電源を落とした。
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