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ー平和ー22

 そんな雄介に望は軽く微笑むと、雄介のことを見上げ、 「なんだか、お前の顔を久しぶりに見たような気がするな……」 「確かに、そうなんやなぁ。いつも一緒に居たはずやったのに……ホンマ、久しぶりに見た気がするわぁ。望、少し大人っぽい顔になったか?」 「そりゃ、三年も経ってんだぞ……少しは老けて見えるかもな……」 「老けて……って。三年っていうだけやで。それに、まだ三十歳超えたばかりやろ?」 「まぁ、そうだけどな。お前だって、人のこと言えねぇぞ。少し顔が変わったように思えるしよ」 「そうか?俺は毎日のように鏡見とったけど、そない変わったようには見えへんけどな」 「いや、変わった。なんか、前とは少し違うんだよなぁ」 「そうなんか……? ま、ええわぁ。そろそろ風呂から出ぇへん?」 「ああ、そうだな」  雄介の一言で二人はお風呂から上がると、今日は二人一緒にベッドに入るのだ。  いつもの二人なら、お風呂から上がった後はパソコンに向かうところだが、今日は和也たちにせっかく二人の仲を戻してもらったのだから、今日くらいは二人の時間を作ろうと思ったのであろう。  ベッドに入り、二人はお互いの顔を合わせると、 「今日は和也に言われたし、今日くらいはゆっくり望と一緒に居ることにするわぁ」 「実は、それは俺も思ってた。ホント、和也のおかげだな」 「ホンマ……。なんやろ?アイツって、なんかよう分からんけど、凄いやっちゃな。今日、アイツにこう言われたんやけどな……そう、俺が弱気になっておったら、『別れるんなら、望に恋人が出来ても戻ることは出来ねぇからな』って……その言葉で目が覚めたんや。後、三年のうちに、もし望に恋人が出来たら?って考えたら、今は勉強も大事やけど、望の方が大事やっちゅうことを思い出させてくれたって訳や……」  望は一つクスリと笑うと、 「俺がお前以外の奴を好きになる訳ないだろ?」 「せやけど、やっぱ、ほら、望はその……ホンマやったら結婚とかして、子供とか産んで、病院の跡継ぎをしなアカンみたいやし」 「それは大丈夫なんじゃねぇの?親父は俺に診療所を作ってくれる訳だしさ……だから、俺は跡継ぎのことは考えてねぇよ」

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