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ー平和ー37

「別に俺はいいんだけどさぁ。望や雄介が来るかなぁ? って思うんだけど、特に今の望がな……」 「多分、僕が誘えば断らないかと思いますよ。今まで、望さんを色々と僕が誘った時には断られたことがないですからね」 「じゃあ、分かった。お前は望のことを誘うとして、俺は雄介にメールでも入れておくな」 「それでもいいんですけど、もし僕でも望さんのことを誘えなかった時に困るので、望さんから承諾を得てからにしてくださいね」 「確かにそうかもしれねぇな。今んところ裕実が誘えば望は百パーセント承諾していたけど、もしも断られた場合がある訳だしな」 「そういうことです」  裕実は、まだパソコンに向かっている望の前まで行き、 「望さん……? 今日はみんなで外食でもしませんか?」  裕実にそう声を掛けられた望は、右横に立っている裕実のことを見上げる。 「なんだー、裕実か……」  そう言う望は、先程より全然穏やかな口調に思える。 「ああ、そうだな……たまには気分を変えて、外食ってのもいいよな」  思っていたより簡単に承諾する望。  そして裕実は一つ手を叩き、あたかも今思い出したように、 「それなら良かったですよ! あ! 雄介さんも呼びましょうよ!」  と、今思い出したかのように雄介の名前を出す。 「そうだな……。雄介も腹減らしているだろうし、丁度いいんじゃね? それに、ここんとこ勉強ばっかりで、あまり飯のこと考えてなかったみたいだから、今日はいつもの焼き肉屋にするか?」 「いいですねぇ。丁度僕も焼き肉を食べたかったところでしたからー。それと、一つだけ提案というのか……いつも望さんの家でご飯をご馳走になっているので、今日は僕たちにおごらせてもらえないでしょうか?」 「……へ? あ、ああ、そうか……ああ、ありがとうな」  裕実は相当真面目な性格なのか、それとも後でご飯を奢る、奢らない等の揉め事を起こしたくないのか、先に丁寧に望に断りの言葉を言っておく。  しかし急にそんなことを言われても、どう返したらいいのか分からないのが望だ。 「じゃあ、今日はみんなで外食に行きましょう」 「そうだな……」

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