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ー平和ー119

 一瞬、身震いをしたかと思えば雄介のお腹へと白い液体を出す望。 「俺もっ!」  雄介も望とほぼ同時に達っしたようだ。  二人はその後、肩で呼吸を繰り返し雄介はゆっくりと望の体をベッドへと沈ませ、望の中から自分のモノを抜きティシュで二人が出した白い液体を拭き取ると、望の横へ仰向けに横になるのだ。  そして雄介は汗ばんだ望の額を手で拭うと、額へとキスを落とし頬や唇にもキスを落とす。 「気持ち良かったか?」 「あ、当たり前じゃねぇか」 「ほなら、良かったわぁ。 でも、今日はスマンな……望が嫌いなことしてしもうて……」 「それは別にいい。 そこは俺的には気にしてねぇからな。 それは雄介の気持ちが分かったしよ」  いつもと変わらない素っ気ない返事だが、望の性格を知っている雄介にとっては十分な言葉である。 「まぁ、そういうこっちゃな……これからは望が嫌っちゅうことはしないし」 「あ、ああ……ぅん…そうだな……」  久しぶりにやった望は疲れも限界がきているのか、答え方が段々と小さくなってきている。 「もう、今日は疲れたやろ? 今日はもうゆっくりた方がええって……」  雄介は望の頭を撫でると、さっきとは違う意味で望は気持ち良くなったのか、それとも雄介の大きい手のひらに安心したのか、そのまま眠りへと落ちていく。  そして次の日の朝。 望が気が付くと、雄介の姿は既に隣りにはなかった。 「ホント、相変わらず、起きるの早いのな」  昨日久しぶりに望は雄介に抱かれ、まだ気だるい体を起こすと、一旦はパジャマを着たまま二階にある自分の部屋で部屋着に着替えリビングへと向かう望。  雄介は朝ご飯を作っていたのだが、望が起きてきた気配に気付くと、相変わらずの笑顔で、 「おはよ」 「ああ」  と望はそう返事をするのだ。 「今日の朝食はパンと目玉焼きとウィンナーな」 「ああ……」  テーブルの上に雄介が作った朝食が並べられる。  ついこの間まで二人で一緒に朝食をとるなんて事はなかった。 それは同じ屋根の下に住んでいたのにも関わらず忙しかった二人は朝食さえも一緒に食べていなかったのだから。

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