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僕を離さないで……

初めて舐めた蜜はほんの少し苦くて青臭い不思議な味がしたけれど、でもそれが直己さんのだと思うと美味しく感じた。 舐めとった後、次々に溢れてくる蜜を僕はまるでアイスのように舐め続けた。 「け、佳都っ! 無理、しなくていいんだぞ」 「むりなんか、してないですよ」 「――っ! ああ、もうっ! くそっ」 直己さんの大きなモノを両手で扱きながら、先端をペロペロと舐めていると直己さんが苦しげな声を上げながら、僕を身体から引き離した。 急に離れていったのが寂しくて 「いや、でしたか……?」 と尋ねると 「違うんだっ!!」 と焦った声が返ってきた。 「これ以上されたら我慢できなくなりそうだから……」 「我慢しないでいいって言ったのに……」 「くっ――! ああ、もうっ! だめだっ!」 「わぁっ――!」 直己さんは僕をベッドに押し倒すと、ベッドの脇にある棚に用意してあったカゴから透明なボトルを取り出した。 「あっ、これ……」 「知ってるのか??」 「この前……勉強、しました。僕たちが、その、繋がるのに、必要なやつ……ですよね?」 「ああ、そうだ。これを使ったことは?」 「な、ないですっ! こんなの使うって書いてあっただけで……」 「そうか、ならよかった」 「えっ?」 「私以外のモノが佳都の中に先に触れたなんて、許せないからな」 そういうと、直己さんはボトルをチューっと押してドロっとした液体を手のひらに乗せた。 それを両手で擦り合わせて温めてから僕のお尻の割れ目を指でなぞっていく。 「あっ、やっ――んっ」 「ああ、硬いな。大丈夫、私が柔らかくほぐしてやるからな」 直己さんは嬉しそうに僕の硬い後孔を何度も何度も撫でていく。 「あっ……ぅっ……ん、ああっんっ!!」 直己さんが指を滑らせるたびに聞こえる小さなクチュリクチュリという(ぬめ)った音が僕の羞恥を高めていく。 一瞬プツリと指が挿入(いれ)られて、思わず声が出てしまって慌てて手で押さえた。 僕たちが繋がるためには必要な場所だと分かっていても、こんなところを直己さんに触られてしかも感じているなんて……恥ずかしくてたまらない。 声なんて出したらいけない、そう思って必死に押さえていたけれど、僕が快感に声を漏らすと直己さんは嬉しそうな笑顔を浮かべるのが見えた。 あれ? もしかしたら、僕が声を出すほうが直己さんは嬉しいんだろうか? 「はぁっ……なお、きさん……」 「どうした? だいぶほぐれてきたぞ」 直己さんは僕の顔を見ながらさっき中にいれた指をググッとさらに奥まで挿し入れながら、硬く閉ざしていた後孔を押し広げていく。 「んんっ……あっ、ぼ、ぼくの、こえ……や、じゃない……?」 「んっ? 佳都の声? 聞かせてくれた方が嬉しいよ。だから、恥ずかしがらないで佳都の可愛い声を聞かせてくれ」 直己さんは僕の後孔に挿入した指を中でグリグリと擦りながら、僕の唇にキスをしてくれた。 そうか。 声……出していいんだ。 直己さん、僕の声を聞きたいんだ……。 ふふっ。そうなんだ。 僕が読んだやつには、 <あまり声を上げるのはNG! 男の声に萎えることも> なんて書いてあったから、必死に抑えていたのに馬鹿みたいだ。 こういうのも人それぞれってことなのかな……。 なら、我慢なんてしなくていいよね? 僕は直己さんのいうことを信じよう。 「あっぁんっっ!!」 さっき挿入された指がいつの間にか2本になっている気がする。 その指が中でバラバラな動きをしながら、グチュグチュといやらしい音を立てているのが聞こえる。 「やぁっ……そ、こ……な、んか、へん……」 「ああ、ここが佳都の良いところか」 直己さんはニヤリと笑みを浮かべると、中に挿入(いれ)た指でそこを重点的に擦り始めた。 「ひゃぁ……っ、ああっん……ああっ、んっ!」 擦られたその場所のあまりの快感に身体がビクビクと震えてしまう。 「ああ、もう良さそうだ」 後孔からズルッと指が引き抜かれたと思ったら、ぬるぬるとした熱くて硬い昂りがさっきまで指でなぞられていた場所を滑っていく。 ぬちゅぬちゅといやらしい音が数回、聞こえた後で 「佳都、挿入(いれ)るよ」 と優しいけれど少し余裕のない声が耳元で囁かれた。 えっ? と思った瞬間には、熱くて硬いモノが僕の後孔を押し広げていく。 直己さんのアレが入ってるんだ! あんな大きいのが僕の中に?? うそっ――! 急に怖くなってお尻にキュッと力を入れてしまった。 「んっ」 直己さんの困惑した声が聞こえるけれど、怖くてどうしていいかわからない。 「なお、きさん……ごめっ、なさい……ぼく、こわくて……」 「ああ、そうだよな。怒ってないから大丈夫だ。ほら、私を見てごらん」 あまりの恐怖にぎゅっと瞑っていた目を恐る恐る開くと、嬉しそうな直己さんの優しい顔が見える。 「な、おきさ……ん、ぼ、く……」 「大丈夫、私は佳都を傷つけたりしないよ。優しくするから、安心してくれ」 頭を撫でられながら、耳元でそう優しく声をかけてくれる直己さんにホッとして、 「あの、きす……して、ください……」 そう頼んだ。 直己さんにキスしてもらえたら、安心できそうな気がしたんだ。 「ふふっ。可愛い佳都。愛してるよ」 そう言いながら、僕の唇に重なってきた直己さんの柔らかな唇は僕の唇を嬉しそうに喰み、舌先で優しく舐めていく。 その甘く蕩けるような優しいキスに、緊張していた身体の力がスッと抜けていくのを感じた。 その瞬間、直己さんの大きくて熱いモノがズズッと僕の奥へと入りこんでいった。 「はぁ――っん! あっぁ……ああっ!」 先端の一番大きなところが入れば、あとは中を押し広げながらズプズプと入っていく。 内臓を押し退けられるようなすごい圧迫感と僕の中にピッタリと嵌まり込んでいくこの一体感がなんとも言えない。 嫌な負の感情などは全くなく、まるで離れていたものがようやく一つになったようなそんな充足感でいっぱいになっている。 ああ、なんだろう。 この気持ち。 すごく嬉しい。 「佳都、もうすぐ全部入るぞ」 「なお、きさん……うれしっ……ひゃぁぁっ!!!」 「くっ――!!」 グチュンという大きな音とともに僕のお尻に直己さんの腰骨が当たる感覚がして、全部入ったんだと分かった。 あんなに大きなモノが僕の身体に……僕たちは一つになったんだ。 「んっあ……っ、なおき、さん……ぼ、くを……はな、さないで……」 「ああ、もうっ! これ以上煽るなっ」 「ひゃぁぁーーっ!! んっ、ああっんっ、んっ……!!」 嬉しさのあまり何を口走ったのかもわからないけれど、さっきまで優しかった直己さんがガツガツと急に激しく腰を振り始めた。 「ああっんっ! ああっ、ああっ!!」 直己さんが腰を動かすたびに視界が揺れて身体中にビリビリと痺れが走り、直己さんの大きなモノが僕の奥の奥を擦り続けるたびに途轍もない快感が僕を襲ってきて、もう僕は我慢の限界になっていた。 「も、う……だ、めっ、イクぅ……!!」 この言葉と同時に、僕のモノからビュルビュルと精液が弾けた。 「くっ……あっ、もう、私も我慢できないっ!!」 直己さんはさらに激しく腰をガツガツと振り、 「ゔっ――!」 と苦しげな声を上げた瞬間、僕の身体の奥に温かなモノが広がっていく感覚がして、ああ、直己さんもイッてくれたんだと分かった。 直己さんが僕の中で気持ちよくなってくれたことが嬉しくて、 「なおき、さん……だいすきです……」 と自分の気持ちを伝えると、僕の身体の中でまた熱いモノが内臓を押し退けていく感覚がした。 「えっ?」 「今のは佳都が悪い。責任取ってもらうからな」 そういうと、直己さんはまた腰を大きく振り始め僕はそのまま快感の渦へと流されていった。 その後は何度イかされたのか僕にはもう数える力も残っていなかった。

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