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第7話
料理サークルのプリンスとして名高い俊吾くんは今日も調理室で腕を奮っている。それも俺のお昼ご飯を作るためなので、周りの女子からの視線が痛いし何なら未だに申し訳なさもあるわけで。
自分でお弁当を作ったり買ってくれば良いんだろうけれど、そうすると俊吾くんが落ち込むんだもの。
俊吾くんが作るものは何でも美味しいから申し訳なさがありつつも、ありがたくその好意を受け取っている。
そしてせめて材料費は俺が出させてもらっています。それくらいはしないとね。
「先輩、出来た」
ことっ、と目の前に置かれたものは湯気がほかほかと立ち込めている炒飯。匂いからしてもう美味いこと間違いなし。
じゅるっと溢れ出そうになるものを必死に抑えつつ、一緒に用意してくれたスプーンを手に取る。
一匙掬ったら芳ばしい香りが鼻を擽るから生唾を呑んでしまった。
ああ、一番大事なことを言い忘れていた。
「いただきます」
「どうぞ」
にこっと俊吾くんが嬉しそうに微笑んでくれる。
遠慮なく炒飯を頬張れば、口の中に焼豚やナルト、それに炒めたお米の香ばしさが広がっていく。
やっぱり俊吾くんの作った料理はとても美味しい。
「なぁ、先輩」
「どうしたの?」
「先輩の胃袋は掴めただろうか?」
そう言って、こてん、と首を傾げる俊吾くんに、
「もう胃袋はがっちり掴まれているよ」
と悶えてしまって返すことが出来なかった。
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